ザ・ミレニウム (バンド)とは? わかりやすく解説

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ザ・ミレニウム (バンド)

(ザ・ミレニアム (バンド) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/22 23:03 UTC 版)

ザ・ミレニウム
The Millennium
出身地 アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス
ジャンル
活動期間 1967年 (1967)–1968年 (1968)
レーベル コロムビア・レコード
旧メンバー

ミレニウム (The Millennium) は、1967年にカリフォルニア州ロサンゼルスで結成されたアメリカのソフトロックバンド。

歴史

カート・ベッチャーはもともと、ドラマーのロン・エドガーと一緒にフォーク・グループ「ゴールドブライアーズ (The Goldbriars)」で短期間活動していた。 ゴールドブライアーズの解散後、エドガーはグループ「ミュージック・マシーン (The Music Machine)」に参加し、オルガンにダグ・ローズも参加した。ミュージック・マシーンは、解散する前に「Talk Talk」という曲でトップ20ヒットを記録した。ベッチャーはまた、サンディ・サリスベリーをボーカリストとしてフィーチャーした「ボールルーム (The ballroom)」と呼ばれるグループを結成していた。リー・マローリーはソングライターおよびソロ・パフォーマーとして活動しており、ベッチャーはフィル・オックスの「That's The Way It's Gonna Be」のカバーやアソシエイションのファーストアルバムを含むいくつかの録音をプロデュースしていた。このグループは、ジェリー・シェフなどのセッション・ミュージシャンからのサポートも特徴としていた。

ミレニアムは、1968年に1枚のアルバム、 『ビギン』を録音した。 このアルバムは当時としては最先端だった8トラックのレコーディング機材を2台組み合わせ16トラックとして、巨額を注ぎ込んで制作され、そのレコーディングへのこだわりと費用は当時のロック史上最高と言われていた。アルバムセールスのためのツアーをベッチャーが避けたことや、アルバムの前衛性、難解さに尻込みをしたコロムビア側がプロモーションを躊躇した事から商業的には失敗に終わり、多額を投資したコロムビアにとっても痛い結果となり、マーケットから除外されたミレニウムは活動を終え、ソロでそれぞれ活動をするようになっていった[3]。解散する前に、グループは1つのフォローアップシングル「Just About The Same」b/w「Blight」と後にコンピレーション・アルバムで公開されるいくつかの曲を録音した。ベッチャーは、サリスベリーやジョーイ・ステックと同様に、ソロ・アルバムのレコーディングを何度か試みた(彼の在命中にリリースされたのは1枚だけ、There's An innocent face のみ)。マイケル・フェネリーは、「クラビー・アップルトン (Crabby Appleton)」を結成し、エレクトラ・レコードと契約して2枚のアルバムをリリースし、シングル「ゴー・バック」でトップ40ヒットを記録した。サリスベリーはベッチャーのプロデュースで一枚アルバムをレコーディングしたが発売は2001年までされなかった。後年音楽活動から離れて児童文学作家、グレアム・ソールズベリー[4]として活躍した。

ステックは1990年代後半にレコード レーベル「Sonic Past Music」を設立し、このレーベルはその後、ザ・ミレニウム、カート・ベッチャー、サンディ・サリスベリー、リー・マローリー、およびステックの未発表アルバムをリリースした。

この『ビギン』の発売当初日本国内盤は存在せず、一枚のみシングル「霧のファイブ・エイエム(5 A.M.) / 初恋のプレリュード(Prelude)」(当時は「ザ・ミレニューム」表記)が出たのみで非常にマイナーな存在であったが、1981年に音楽プロデューサーの長門芳郎の企画でCBSソニーから国内盤発売、90年に初CD化して評価を上げていった。90年代の「ソフトロックブーム」で再評価され、今では「ソフトロック/サンシャイン・ポップ」の代表格とされている。

メンバー

  • カート・ベッチャー (Curt Boettcher) – ボーカル、ギター、プロダクション
  • リー・マローリー (Lee Mallory) - ボーカル、ギター
  • サンディ・サリスベリー (Sandy Sarisbury) - ボーカル、ギター
  • ジョーイ・ステック (Joey Stec) – ボーカル、ギター
  • マイケル・フェネリー (Michael Fennelly) - ボーカル、ギター
  • ダグ・ローズ (Doug Rhodes) – ベース、ハープシコード、ピアノ
  • ロン・エドガー (Ron Edgar) – ドラム、パーカッション

ディスコグラフィー

スタジオ アルバム

コンピレーション・アルバム

  • セカンドミレニアム(2000年)
  • ミレニアム・コンティニュー(2000年)
  • マジック・タイム (2001年)
  • ヴォイス・オブ・ミレニアム [6]
  • Pieces

ボックスセット

  • ミレニアム・アット・ラスト(2012年、ソニー・ミュージック・ジャパン)

脚注

  1. ^ Paul Gorman (2001). The Look: Adventures in Pop and Rock Fashion. Sanctuary. ISBN 978-1-86074-302-3. OCLC 1008049845. https://books.google.com/books?id=1zwUAQAAIAAJ 
  2. ^ Kim Cooper; David Smay (8 July 2005). Lost in the Grooves: Scram's Capricious Guide to the Music You Missed. Routledge. ISBN 978-1-135-87921-1. https://books.google.com/books?id=jFKsR0K82hYC&pg=PT29 
  3. ^ https://www.hmv.co.jp/artist_Millennium_000000000032359/biography/
  4. ^ 代表作の「その時ぼくはパールハーバーにいた」は日本語訳版が存在する。. ISBN 978-4-19-860884-2 
  5. ^ Colin Larkin, ed (1992). The Guinness Encyclopedia of Popular Music (First ed.). Guinness Publishing. p. 1690. ISBN 0-85112-939-0 
  6. ^ Welcome sonicpastmusic.com - BlueHost.com”. Sonicpastmusic.com. 29 September 2021閲覧。

参考文献




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