ガウスの補題による証明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/11 19:25 UTC 版)
「有理根定理」の記事における「ガウスの補題による証明」の解説
多項式のすべての係数を割り切る非自明な約数がある場合、その多項式を係数の最大公約数で割った、ガウスの補題(英語版)の意味での原始多項式が得られる。この原始多項式の有理根は元の多項式と同じであり、可約条件だけが強められる。ガウスの補題によれば、ある多項式が有理係数の多項式 ℚ[X] で因数分解できるなら、整係数の多項式 ℤ[X] で因数分解することができ、原始多項式の積として表すことができる。 ℚ[X] の 1 次の多項式が有理根 p/q を持つとき、p, q は互いに素であるとして、その多項式の原始多項式は qx − p となる。qx − p を因数とする整係数多項式 ℤ[X] について、最高次の係数は q で割り切れ、定数項は p で割り切れるので、有理根定理が得られた。 この事はより一般に、多項式 P の可約でない因数は整係数を持つことができ、その最高次の係数と定数項が、対応する P の係数を割り切れることを示す。
※この「ガウスの補題による証明」の解説は、「有理根定理」の解説の一部です。
「ガウスの補題による証明」を含む「有理根定理」の記事については、「有理根定理」の概要を参照ください。
- ガウスの補題による証明のページへのリンク