オイフォン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 07:40 UTC 版)
ドイツ・ロマン派の代表的作家E.T.A.ホフマンの『騎士グルック』に「オイフォン」(Euphon)と呼ばれる言葉が登場する。オイフォンは「大勢の人がいるとみだりに動揺し、不純な音を発する」ものであるという描写がある。これが何であるのかについては謎めいた描写があるのみで詳しい定義がなく、研究においても生理的な理由で発生する耳鳴りに近いものから、エルンスト・クラドニが発明したグラスハーモニカの一種であるEuphonを指すのではないかというものまでさまざまな解釈があり、正体ははっきりしない。 ポール・ヴァレリーはホフマンのオイフォンに触れているが、『騎士グルック』ではなく『クライスレリアーナ』が出典であると誤って述べており、このオイフォンは「例外的に強烈で純粋な音」であり、「無限にして特殊な聴覚の「宇宙」を彼[聴いた者]に向かって開くのだ」と述べている。
※この「オイフォン」の解説は、「耳音響放射」の解説の一部です。
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