イボアとは? わかりやすく解説

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イボア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/21 00:56 UTC 版)

イボア (Ebor) とは、大正期から昭和初期(1910年代から1920年代)の日本を代表するサラブレッド種牡馬で、日本で最初の種牡馬チャンピオンである。


イボア血統タッチストン系 (血統表の出典)[§ 1]

Hackler 1887
鹿毛 イギリス
父の父
Petrarch 1873
鹿毛 イギリス
Lord Clifden Newminster
The Slave
Laura Orlando
Torment
父の母
Hackness 1878
鹿毛 イギリス
Albert Victor Marsyas
Princess of Wales
Cicely Hackett La Marechal
Meg O'Marley

Lady Gough 1888
鹿毛 イギリス
Lord Gough 1869
黒鹿毛 イギリス
Gladiateur Monarque
Miss Gladiator
Battaglia Rataplan
Espoir
母の母
Clear Case 1884
鹿毛 イギリス
Arbitrator Solon
True Heart
Estella Citadel
Andorra
母系(F-No.) 6号族(FN:6-a) [§ 2]
5代内の近親交配 Orlando 4x5、Monarque 5x4、Touchstone 5x5、Stockwell 5x5 [§ 3]
出典
  1. ^ JBIS イボア(GB) 5代血統表 2015年4月25日閲覧。
  2. ^ JBIS イボア(GB) 5代血統表 2015年4月25日閲覧。
  3. ^ JBIS イボア(GB) 5代血統表 2015年4月25日閲覧。

注釈

  1. ^ 馬の毛色黒鹿毛青鹿毛も参照。馬の毛色は文化圏によって区別の仕方が異なり、特に黒鹿毛と青鹿毛の区別は難しく、日本と英語圏では大きく異なる。イボアの場合、生国・競走国のイギリスではBrown(青鹿毛)、種牡馬になった日本では黒鹿毛と登録されている。
  2. ^ 前述のハンプトンは買値が7200ギニー、種付料が30ギニーだった。
  3. ^ 例外的に数頭のグランドナショナル(4マイル=6400メートル)勝馬がいる。しかし、当時の基準では3マイル程度の距離は「長距離」とはみなされなかったのである。
  4. ^ 当時のアイルランドは全土がイギリス領なのでイボアは正式にはイギリス産馬ということになる。文献によってはイボアをアイルランド産とするものもある。「イギリスの中のアイルランド産」(日本の中の北海道産と同じように)と解釈すれば誤りというわけではない。
  5. ^ 『十勝の産馬』ではこのときイボアが150ポンド(約65キロ)を背負っていたとあるが、他の複数の資料ではイボアは105ポンド=約47.5キログラムである。2着馬は122ポンド=約55キロ、3着馬は112ポンド=約51キロだった。複数の資料が105ポンドと言っているし、2着のDean Swift(前年のシティアンドサバーバンHの優勝馬)が55キロであることからみても、イボアが65キロものハンデを負わされるような成績をあげているわけでもなく、不自然である。よって105ポンドを採用した。また同書によると、イボアはこの年シティアンドサバーバンハンデで3着になったとあるが、他の複数の資料からは3着には全く別の馬が入っているので、ここでは割愛する。
  6. ^ ここでいう「種馬」には、牡馬と牝馬の両方が含まれている。
  7. ^ 実際には、これよりも早くから「無許可」で入植するものが相当数あった。こうした無願入植はいわば不法行為であり、地域によっては正規の許可を得て、後からやってきた入植者のために開墾地を明け渡すような例もあった。しかし十勝地方は広大であったため、そのようなことにはあまりならなかった。十勝では、現在の市街地のルーツが無願入植だというところも少なくない。
  8. ^ もともと北海道には馬はなく、江戸時代末期に南部馬が持ち込まれたのがルーツである。明治30年台にはかなり限定的ではあるが、洋種馬を持ち込むものもあり、これらの馬の子孫(和雑種、洋雑種)がいた。
  9. ^ 現在とは獣医学技術の差などもあると思われるが、当時は馬の平均的な出生率は種付100頭に対して出生20~30頭というところだった。
  10. ^ これより以前には、全国に無数の公認・非公認の競馬場があり、不定期に競馬が開催され、審判や記録も不正確で、全体を統括する組織もなく、全国的な統計というのは不可能だった。
  11. ^ たとえばイギリスでも、18世紀までは優勝した馬主に賞品(ぶどう酒やカップ、楯など)が与えられていた。法律で、競馬の賞金は最低でも50ポンドを用意することと定められていたが、現在2000ギニーが行われているニューマーケット競馬場では例外で、優勝馬には国王からエクリプスの毛を織り込んだ鞭が下賜されたが、これには50ポンドの値打ちはなかったと考えられている。イギリスの古い時代のリーディングサイアー統計では、こうした賞品も貨幣に換算して統計化されているが、賞品の価値の取り扱いによって順位は変動する。

出典

  1. ^ JBIS イボア(GB)基礎情報 2015年4月30日閲覧。
  2. ^ EQUINELINE Ebor 2015年4月30日閲覧。
  3. ^ サラブレッド・ヘリテイジ ニューミンスター 2013年10月18日閲覧。
  4. ^ サラブレッド・ヘリテイジ ロードクリフデン 2013年10月18日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g サラブレッド・ヘリテイジ ペトラーク 2013年10月18日閲覧。
  6. ^ サラブレッド・ヘリテイジ ハンプトン 2013年10月18日閲覧。
  7. ^ サラブレッド・ヘリテイジ グラディアトゥール 2013年10月18日閲覧。
  8. ^ ギャロップ・シーザー サッコー 2013年10月18日閲覧。
  9. ^ 『十勝の産馬』p139
  10. ^ イボアの競走成績についてはノートページ参照。
  11. ^ a b [1]Auckland Star誌1908年7月18日付。2013年10月18日閲覧。「In England the new star of the three-year-old firmament is Ebor.(英国3歳戦線の新星がイボアである。)」
  12. ^ Observer誌1908年7月25日付 2013年10月18日閲覧。
  13. ^ Otago Witness誌1908年7月22日号「the King’s Plate,of 500sovs,went to Ebor, who is regarded as the rising three-year-old in England.(賞金500ソブリンのキングスプレートの勝馬はイボアは、英国3歳勢の上がり馬と目されている。)」 2013年10月18日閲覧。
  14. ^ サラブレッド・ヘリテイジ ロードラ 2013年10月18日閲覧。
  15. ^ サラブレッド・ヘリテイジ セント・ジェイムズパレスS 2013年10月18日閲覧。
  16. ^ サラブレッド・ヘリテイジ コロネーションS 2013年10月18日閲覧。
  17. ^ サラブレッド・ヘリテイジ ヘンリーオブナヴァール 2013年10月18日閲覧。
  18. ^ サラブレッド・ヘリテイジ パーシモン 2013年10月18日閲覧。
  19. ^ Otautau Standard and Wallace County Chronicle誌1908年8月25日号
  20. ^ Auckland Star誌1908年10月21日号
  21. ^ 『十勝の産馬』p139による。ただし同書ではシアボローステークスの単走(Walk over)を「障害飛越」と誤訳したり、後述するグレートジュビリーハンデの斤量の誤記などがあり、やや怪しい。
  22. ^ The Sydney Mail紙 1904年5月11日付 2013年10月26日閲覧。“the richly endowed Kempton Park Grand Jubilee Handicap”
  23. ^ Evening Post紙 1909年6月26日付“the mile and a quarter in 2min 2 3-5sec,which(中略)is 'really extraordinary time'”
  24. ^ ギャロップ・シーザー 1909年グレートジュビリーハンデの結果 2013年10月18日閲覧。
  25. ^ 『日本馬政史』4巻、p1-4、23-38、320-329、522-527。
  26. ^ 『種馬牧場種馬所事業報告』農商務省農務局、明治35年、p1-3
  27. ^ 『明治大正馬政功労十一氏事蹟』社団法人帝国馬匹協会,1937、p514-515





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