VUメーター VUメーターの概要

VUメーター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/29 05:48 UTC 版)

ピーク表示用LED付きVUメーター

開発当時の定義

インピーダンス600 Ωの負荷回路へ1 kHz正弦波を加えて1 mWの電力を消費したときの出力電圧を0 dBmとし、+4 dBmを0 VUとするが、業界によってちがう。

VUメーターの指示範囲は-20から+3で単位はdBである。(変動する)信号電圧に対し針が指示値に位置するまでの所要時間は300 msecである。この遅れは原理的に電圧の最大値(いわゆるピークレベル)を示せないことを意味し、連続した正弦波を加えた場合は(そのピークレベルを示さず)ほぼ平均値に等しい値を指示する。

VUメーターの規格

VUメーターに関する規格として ANSI C16.5-1942, British Standards BS 6840, そしてIEC 60268-17がある。かつて日本にもJIS C 1504-1976があったが、1993年に廃止された。

VUメーターの特性

VUメーターは、定義では特性インピーダンス600 Ωの音声周波信号を扱う伝送路において、音声信号のレベルを、新たに設けたVU[注記 1](Volume Unit[1])という単位で指示するための音量計である[2]。 VUは、以下のようになる。

目盛りに対する指示と許容差[3]
目盛り表記(VU) 入力電圧(dBm)[注記 2] 許容差(db)
-20 -16 -
-10 -6 ±0.6
-7 -3 ±0.5
-5 -1 ±0.4
-3 +1 ±0.3
-2 +2 ±0.2
-1 +3
0 +4
+1 +5
+2 +6
+3 +7

VUメーターは、全波整流器付きの電圧計、特性インピーダンスが一定になるような可変アッテネーター、外部直列抵抗の3つの構成要素から作られている[4]

VUメーターの特性インピーダンスは7500 Ω±3%が望ましい[5][注記 3]

VUメーターの指示範囲は-20 VUから+3 VUである。無信号のあと、0 VUにあたる1 KHz正弦波信号を入力した場合、針が0 VUの99%の点を通過するまでの時間は300 ms、誤差±30 msである。針は必ず0 VUの点を超え、最低でも1%を超え、しかし最高でも1.5%に達しないオーバーシュートを発生する[5][7]。 戻り時間は応答速度と大きく違わないこととする[8]


注記

  1. ^ ヴィー・ユーと発音する。なお、IEC 60268−17 ed.1.0ではvuは小文字で書くよう指定されているが、JIS C 1504-1976では"VUメーター"のように大文字となっている。
  2. ^ 入力電圧(dBm)は600 Ωに対する1 mWを示す電圧(0.775 V)を0 dbとしたもの。なお値はdBu(dBv)と同じであるが、こちらは600 Ω1 mWとは直接結びつかない、電圧のレベル表現である。デシベル#絶対量としてのデシベル
  3. ^ JIS 1504-1976では外部直列抵抗(3600 Ω)を除いたメーターの特性インピーダンスが3900 Ω±200 Ωと規定されている[6]

参照



「VUメーター」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「VUメーター」の関連用語

VUメーターのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



VUメーターのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのVUメーター (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS