老視
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 08:51 UTC 版)
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老視 | |
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分類および外部参照情報 | |
ICD-10 | H52.4 |
ICD-9-CM | 367.4 |
DiseasesDB | 29647 |
MedlinePlus | 001026 |
eMedicine | article/1219573 |
MeSH | D011305 |
40代から60代初めに自覚されることが多いが、実際には20歳前後から調節力の減少は始まっており、日常生活で字を読む時の距離である30cm前後が見えにくくなるのが、この辺の年齢であるといえる。しかしこのような症状を自覚する年齢は個人差があり一概には言えないが、一般には40歳前後、早い人では30歳代半ばあたり、遅い人でも50歳代から60歳あたりまでに、自覚症状を訴えることがほとんどである。
しかし、現代医学の発展により、症状に対する防止・視力回復も可能になってきている。
老視は遠方が明視できる状態において、中・近距離の細かい文字や小物などの細部がにじんだり、チラついたりして明視しづらくなるばかりでない。(老眼鏡や遠近両用眼鏡などを使用した場合も含め)パソコンや携帯電話の画面・読書などの比較的近距離を長時間見ていた後、遠方を見ようとしても即座に調整が出来ずしばらく見づらいといった症状、また比較的明るい場所ではそれなりに近い距離も見えるが、暗い場所では遠距離もやや見づらいといった症状、特に近距離の場合には特有の見づらい傾向がさらに強くなったり、比較的暗い色の小物なども感知しづらくなるといった症状を併発する場合も多い。
近視でも老視にはなるが、次の理由により、症状を自覚しにくい。逆の理由により、遠視の者は老視の症状を自覚しやすい。
- 近視の眼鏡を外せば裸眼で近くを明視できる。軽度の近視でも老眼の軽いうちは裸眼になれば読書できるし、-4Dより強い近視ならば終生読書に凸レンズを要しない。
- 近視の眼鏡を外さなくても、近視の眼鏡には見かけの調節があるので老眼を自覚するのが遅くなる。近視の眼球とそれから12mm離れた近視眼鏡とで構成された光学系は、正視の眼球だけの光学系や遠視の眼球と遠視眼鏡とで構成された光学系より少ない調節で近くにピントを合わせることができる[1]ので、その分高齢になるまで単焦点の近視の眼鏡をかけたままで近くを明視することができる。強度の近視眼鏡であるほど見かけの調節が強い。
- 中程度以上の近視の眼鏡は弱めに作るのが通例なのでその分調節力への負担が軽く、正視の人よりは高齢になるまで近視の眼鏡をかけたままで近くを明視することができる。正視のつもりでいる者の中には軽い遠視の者が多く含まれるので、そうした遠視の者に比べればさらに高齢になるまで近視の眼鏡をかけたままで近くを明視することができる。
- 強度近視の者が近視を弱めに矯正した眼鏡をかけていれば、2.と3.の効果が相まって正視や遠視の者よりかなり高齢になるまで近視の眼鏡をかけたままで済ませられ、老眼を自覚しにくい。
- ^ 宇山安夫 (1968). 眼鏡士読本. 医学書房. p. 41-43
- ^ みるも. “必見!度数別・近視系のお客様への累進レンズのお薦めポイント”. 2016年11月30日閲覧。
- ^ 読売新聞 2018年5月2日 8面。
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