映像のコンバート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 06:34 UTC 版)
ダウンコンバート
高精細解像度の映像信号を従来解像度の映像信号に変換すること(ダウンスケーリング)を言うが、映像規格の違いは解像度だけではなく画面サイズも異なる為、サイズのコンバートと合わせて複合的に行なわれる場合が多い。これらの処理を行なう機能や回路をダウンコンバータと呼ぶ。
サイドカット
16:9HD映像のサイドカットを行い4:3SD映像に変換する。サイマル放送でHD製作映像をSD用にする場合に現在最もよく使われている方法。HDとSDの両方で成立するように制作すると、被写体やテロップが画面中央に寄り、本来のHDの画角を活かせないという欠点がある。
パンスキャン
一見した表示状態はサイドカットと同様。但し、表示範囲を変更・移動できるようにしたもの。
レターボックス
16:9HD映像をレターボックス処理して4:3SD映像に変換する。この方法は、HD画面サイズの欠落がないため映画の変換でよく使用される。16:9映像を全て再現できる一方、映像部分が小さくなるという欠点もある。
14:9 (13:9) 中間サイズカット(セミレターボックス)
16:9HD映像を中間サイズカット処理して4:3SD映像に変換する。HD制作のドラマ番組などで多用される。
スクイーズ
16:9HD映像をスクイーズ処理して4:3SD映像に変換する。HD製作映像をSD用にする場合に使われている方法。レターボックス表示やアナモフィック処理をして元の比率で表示する事を前提に行われる。
16:9映像ソースをDVDに記録する場合にも多用されている(【16:9 LB】の表示があるものはこの方法で記録されたもの)。
また、デジタル放送内でHD製作映像をSD用にする場合にも使われているが、サイマル放送でのアナログ放送でこれを用いると、アナログテレビ受像機はスクイーズ放送には対応しておらず(薄型テレビなど最新式の受像機の場合、対応している製品もある)、スクイーズ映像なのかを自動で判断できないため縦長の4:3映像でしか表示することができない。その為アナログ放送でスクイーズ放送は実施されていない。
- 1 映像のコンバートとは
- 2 映像のコンバートの概要
- 3 ダウンコンバート
- 4 参考文献
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