太平山 (秋田県)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/28 19:48 UTC 版)
登山ルート
どのルートも1日あれば登頂できるトレッキングルートで、分岐も少なく迷いにくい山であるが、年間を通して熊が出没し、また所々に急斜面があり、山菜採りなどで滑落もしくは遭難する可能性が皆無ではないので注意が必要である。
- 旭又ルート(御手洗ルート)
- 仁別の旭又キャンプ場から御滝(おたき)神社・御手洗(みたらし)神社を経て奥岳に至る。近年になって整備されたルートで、水平距離が短く手軽だが、高低差が880mあり急登が多い。御滝神社までの区間の大半は仁別森林鉄道の廃線跡で、大規模なインクライン跡が見られる。途中に水場である御手洗があり、新鮮な水がこんこんとわき出ていて、登山者の喉を潤している。
- 縦走ルート
- 前岳から中岳・鶴ガ岳・剣岳・宝蔵岳を経て奥岳に至る。前岳までの経路としては太平八田の金山滝ルート、仁別の軽井沢ルートなどがある。旭又ルートが整備されるまでは金山滝ルートが最も一般的な登山道だった(かつては奥岳まで秋田県道232号太平山八田線に指定されていた)。宝蔵岳と奥岳の途中には弟子還(でしがえり)と呼ばれる岩場があり、「修験者が不慣れな弟子をここまでで帰らせた」と語られ一番の難所とされている。
- 野田口ルート
- 菅江真澄もこのルートで登山をし「秋田風土記」や「六郡歳時記」にも紹介される歴史的伝統があるルート。野田集落から不動滝を通り、女人堂跡を過ぎ、剣岳(1052m)、宝蔵岳、弟子還を通り山頂に至る。
- 岩見三内口ルート
- 岩見三内から直接奥岳に向かうルート。左方に篭滝沢がある。この篭滝沢は不帰の沢ともいい、130余の滝があり人を寄せ付けず魔の沢と言われる。三吉がこの沢で禊をして修行をし、その結果自身で神の位についたが、現身として帰ってこなかったという。昭和7年8月20日京都の修験者が沢をきわめつくして帰り、村人を驚かした。
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インクライン跡
階段のように見えるものは枕木 -
御手洗の水場
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金山滝
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弟子還の鎖場
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弟子還に咲くヒロハシラネガンピ
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山頂の参籠所(山小屋)
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太平山山頂
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