周易上経三十卦の一覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 04:21 UTC 版)
訟
訟(しょう、sòng)は六十四卦の第6番目の卦。内卦(下)が坎、外卦(上)が乾で構成される。通称「天水訟」。序卦伝によると、訟とは「訟(うったえる・あらそう)」であり、飲食にはあらそいがつきまとうので、需の次に置かれるという。
原文
訟、有孚、窒、惕、中吉、終凶。利見大人。不利渉大川。
- 初六、不永所事、小有言、終吉。
- 九二、不克訟。帰而逋。其邑人三百戸、无眚。
- 六三、食旧徳。貞厲終吉。或従王事、无成。
- 九四、不克訟。復即命、渝、安貞吉。
- 九五、訟、元吉。
- 上九、或錫之鞶帯、終朝三褫之。
師
師(し、shī)は六十四卦の第7番目の卦。内卦(下)が坎、外卦(上)が坤で構成される。通称「地水師」。師は軍隊の意味であり、序卦伝によると、あらそいがあると大衆が立ち上がるので、訟の次に置かれるという。
原文
師、貞。丈人吉。无咎。
- 初六、師出以律。否臧凶。
- 九二、在師中。吉。无咎。王三錫命。
- 六三、師或輿尸。凶。
- 六四、師左次。无咎。
- 六五、田有禽、利執言。无咎。長子帥師、弟子輿尸。貞凶。
- 上六、大君有命。開国承家。小人勿用。
比
比(ひ、bǐ)は六十四卦の第8番目の卦。内卦(下)が坤、外卦(上)が坎で構成される。通称「水地比」。比は「したしむ」の意味であり、序卦伝には大衆すなわち人と人は親しむので、師の次に置かれるという。
原文
比、吉。原筮、元永貞、无咎。不寧方来。後夫凶。
- 初六、有孚比之、无咎。有孚盈缶、終来有它。吉。
- 六二、比之自内。貞吉。
- 六三、比之匪人。
- 六四、外比之。貞吉。
- 九五、顕比。王用三駆失前禽。邑人不誡。吉。
- 上六、比之无首。凶。
小畜
小畜(しょうちく、xiǎoxù)は六十四卦の第9番目の卦。内卦(下)が坤、外卦(上)が坎で構成される。通称「風天小畜」。畜は「蓄」の古字で「あつめる」「とどめる」の意味であり、序卦伝には人と人が親しむとあつまるので、比の次に置かれるという。
原文
小畜、亨。密雲不雨。自我西郊。
- 初九、復自道。何其咎。吉。
- 九二、牽復。吉。
- 九三、輿説輹。夫妻反目。
- 六四、有孚。血去惕出。无咎。
- 九五、有孚攣如。富以其隣。
- 上九、即雨即処。尚徳載。婦貞厲。月幾望、君子征凶。
履
履(り、lǚ)は六十四卦の第10番目の卦。内卦(下)が兌、外卦(上)が乾で構成される。通称「天沢履」。履は「ふむ」の意味であるが、序卦伝では履は「礼」であるとし、物があつまると礼ができるため、小畜の次に置かれるという。
原文
履虎尾不咥人。亨。
- 初九、素履。往无咎。
- 九二、履道坦坦。幽人貞吉。
- 六三、眇能視、跛能履。履虎尾咥人。凶。武人為于大君。
- 九四、履虎尾。愬愬終吉。
- 九五、夬履。貞厲。
- 上九、視履考祥。其旋元吉。
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