剛田武
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/20 23:13 UTC 版)
名前・呼ばれ方
前述のように通称はジャイアン。巨体を持つのでこの通称がついたが、(作中世界において)誰が最初にこの通称を提案したか、ジャイアン本人が呼ぶよう促したのかは不明。同級生からはのび太やスネ夫をはじめとして男子はジャイアンと呼んでいるが、しずかなどの女子からはたけしさん、出木杉からはたけしくんなどと呼ばれることが多い[106]。両親からは「たけし」、ジャイ子からは「お兄ちゃん」と呼ばれており、名字で呼ばれることは先生程度だが、アニメ版では出木杉から「剛田くん」と呼ばれることがある。
えびはら武司作「藤子スタジオアシスタント日記 まいっちんぐマンガ道」によると「たけし」の名は自身の名より、誕生日6月15日もやはり自身の誕生日6月5日からとある。同著によれば、藤子は当初「ジャイアンの本名を決めると同じ名前の子がいじめられないか」を心配していたが、本名を教えてほしいというファンレターの数の多さから遂に折れ、「身近な人からとったと言えば愛される対象になるのではないか」とアシスタントのえびはらの名前を使ったという。なお、同様の理由から妹のジャイ子は、現在も本名が決められていない(後述)。
「ジャイアン」という呼称について、健部伸明編『幻獣大全』は、「語尾の子音を発音しない、フランス語風に『Giant』を言ったもの」という説を提唱している(ただしフランス語読みに準じれば「ジアン」と読むべきで、さらに「巨人」の英語「Giant」に相当するフランス語は「Géant」(ジェアン)である。フランス語版の漫画『ドラえもん』では「Giant」と綴られており、ジャイ子は「Gianette」である。この場合のGiaはイタリア語風であり、通常のフランス語のJeannetteとは微妙に綴りを替えてある)。なお、川崎市の藤子・F・不二雄ミュージアムで販売されているジャイアングッズには「GIAN」という綴りが充てられている。
中国語圏ではジャイアンは「胖虎」(太った虎)で親しまれている。2017年7月に政府がインターネットを検閲・規制している中国で「胖虎」が検索不可能になった際は同時期にクマのプーさんの中国語表記も規制されていたことから、最高指導者の習近平中国共産党総書記と容姿が似ているとネットで指摘されたために規制対象になったと一部メディアは推測している[107]。韓国語版では「マン・トゥントゥン(만퉁퉁)」と呼ばれ、同じく太ったという意味。
アメリカ版では「Big G(ビッグ・ジー)」の愛称で呼ばれている。アメリカ合衆国での放送時、英語の「Giant」には「ぼんやりした」「遅い」といったイメージが存在することから、新たに「Big G」という愛称が設定された[108]。また、ジャイ子は「Little G(リトル・ジー)」の愛称で呼ばれている。
固有名詞の分類
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