ユムシ動物 人間との関係

ユムシ動物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/05 13:36 UTC 版)

人間との関係

一部の種が利用される。日本ではユムシが釣り餌として古くから使われ、また食用とされる例もある。ボネリムシ類は性決定の研究に利用された。

系統と分類

真体腔であること、トロコフォア幼生をもつことなどから環形動物との関連が古くから指摘されてきた。特に剛毛を持つことは多毛類との関連を想像させる。そのため、環形動物門の綱のひとつとされたこともある。しかし、体節制が存在しないこと、また発生の段階でも違いがあるとの指摘もあり、独立の門として扱われてきた。

近年の分子系統的研究は多毛類、特にイトゴカイ科に近縁であるという結果を支持している[1][2]。またこの結果を反映し、ユムシ動物全体を環形動物の科のひとつ(Thalassematidae)として扱うこともある[3]

現在、世界で37属145種ほどが知られ、これを3目4科に分けるのが普通である。ボネリムシ科に属種が多く、深海からはさらに多くが発見されると想像されている。


  1. ^ Struck, Torsten H.; Paul, Christiane; Hill, Natascha; Hartmann, Stefanie; Hösel, Christoph; Kube, Michael; Lieb, Bernhard; Meyer, Achim et al. (2011-03). “Phylogenomic analyses unravel annelid evolution” (英語). Nature 471 (7336): 95–98. doi:10.1038/nature09864. ISSN 0028-0836. http://www.nature.com/articles/nature09864. 
  2. ^ Weigert, Anne; Bleidorn, Christoph (2016-06). “Current status of annelid phylogeny” (英語). Organisms Diversity & Evolution 16 (2): 345–362. doi:10.1007/s13127-016-0265-7. ISSN 1439-6092. http://link.springer.com/10.1007/s13127-016-0265-7. 
  3. ^ Goto, Ryutaro; Monnington, James; Sciberras, Marija; Hirabayashi, Isao; Rouse, Greg W. (2020). “Phylogeny of Echiura updated, with a revised taxonomy to reflect their placement in Annelida as sister group to Capitellidae” (英語). Invertebrate Systematics 34 (1): 101. doi:10.1071/IS19020. ISSN 1445-5226. http://www.publish.csiro.au/?paper=IS19020. 


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