出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/29 02:03 UTC 版)
導出
フィッツの法則は様々な動作のモデルから導くことができる。非常に単純な例として、離散的で自己決定的な動作を考えてみよう。ここでのモデルは単純すぎるが、フィッツの法則の直感的な理解を助ける情報を提供する。
ユーザーが小動作の連続によりの目標点へ移動するものとする。それぞれの小動作は、一定時間 t かかり、目標の中心に対してその時点で残った距離に対して一定の割合 1 -r ( 0 < r < 1 )を移動するものとする。ユーザーの最初の小動作のあと、残った距離は rD となり、 n 回目の小動作の後は rnD である(すなわち、長時間が経過すると、中心までの残った距離は指数関数的な減衰関数となる)。 N を到達に必要な小動作の回数とすると、
となる。これを N について解くと、
全ての小動作の完了に必要な時間は、
適切な定数 a 、bを定義することで、上式は以下のように改められる。
この導出方法は 1983年の Card、Moran、Newell による方法と類似したものである。各ステップで決定的な方法で移動距離が変わるモデルに対する批判については、 1990年の Meyer 他による研究を参照のこと。