テルグ文字 母音

テルグ文字

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/02 17:51 UTC 版)

母音

次に母音字を説明する。下表の一番目の列は、子音のつかない母音のみの音節を表すのに使われる。2番目にある母音付加記号の列は、子音に後続する母音 a をほかの母音に替えるのに用いられる。その使用例を3列目に示す。タラカットゥ(上部にあるチェック記号 形の字画)をもつ子音文字につく場合にタラカットゥをはずしてつける付加記号に「○」を記している。

母音字 付加記号 /ɖ/+ の例 母音の発音 タラカットゥを
はずすもの
付加記号に対する備考
(なし) a  ʌ
డా ā  ɑː タラカットゥの角の点より少し左から書き始める。
ి డి i  ɪ
డీ ī  iː
డు u  ʊ 子音字母の右下につけ、そこから上へと筆を進める。
డూ ū  uː
డృ ṛ  [ru]
డౄ ṝ  [ruː]
డె e  e 上部の記号は下から左上へと書く。
డే ē  [eː]
డై ai  [ai]
డొ o  o
డో ō  [oː]
డౌ au  [au]
母音(a)消去記号 డ్ 下から上に向かって書く。

はもともとサンスクリットにおいて母音として扱われていたものであり、ときに ra に書きかえられる。ほかにも や、表にはない 、ౡ もサンスクリット起源の母音字があるが、現在ではほとんど使用されない。なお、子音字母に ఌ, ౡ を付加する際は、子音字の下に ఌ, ౡ をやや小さく書く。

母音記号を子音字母に付加する場合に意識すべきこととして、できるだけ一筆書きをすることが挙げられる。そのため、付加記号がつなげて書かれたような字形となることが多い。

例: ba ⇒ బె be, బో bō.

子音の上部につく付加記号の書き始める点は基本的に次のようになる。

  1. タラカットゥのある子音字:タラカットゥの角の地点(タラカットゥはとりはずす)
  2. タラカットゥのない子音字:子音字の筆画の終点から続けて書く
例: pa ⇒ పె pe; va ⇒ వె ve; la ⇒ లె le; ña ⇒ ఞె ñe(右の上へ伸びる短い棒が終画)。
    • a は字画が右下で終わるが、右上部にタラカットゥがあるかのように記号をつける。ణె e.

ただし、子音字と母音付加記号の組み合わせによっては、例外的な付き方をするものもかなり多く、特に i, ī については、付き方に3パターンあると言うほうが早い。ここに、それぞれの付加記号について例外的なつけ方や注意点などを示す。

  • ా ā, ొ o, ో ō, ౌ au
    • వ va などと似ていて、字画の終点がタラカットゥと離れている字母(ప pa, ఫ pha, ష a, స sa):字画が上へ伸びる。
ā o ō au
pa పా పొ పో పౌ
pha ఫా ఫొ ఫో ఫౌ
ṣa షా షొ షో షౌ
sa సా సొ సో సౌ
    • タラカットゥと終画がだいぶ離れている字母(ఘ gha, ఝ jha, మ ma, య ya):ā と auはタラカットゥをついたまま付加する。o, ō は特殊で、とくに o は e に似ているので注意。
ā o ō au e(参考)
gha ఘా ఘొ ఘో ఘౌ ఘె
jha ఝా ఝొ ఝో ఝౌ ఝె
ma మా మొ మో మౌ మె
ya యా యొ యో యౌ యె
    • そのほかの特殊例( ha)
ā o ō au
ha హా హొ హో హౌ
  • ి i, ī:タラカットゥをとった字形によって、次の3パターンの規則のどれかに分かれる。
  1. 上部が円弧状の字形の字母(క をのぞく):円弧を付け加える
    例: ga ⇒ గి gi, గీ gī; da ⇒ ది di, దీ dī; ra ⇒ రి ri, రీ rī.
  2. 字画の終わりが、右下から左上へ伸びていく字母( gha,jha, a,ya をのぞく):続け書きする。付加記号の形の変化に注意。
    例: kha ⇒ ఖి khi, ఖీ khī; ja ⇒ జి ji, జీ jī; ta ⇒ తి ti, తీ tī; ba ⇒ బి bi, బీ bī; ma ⇒ మి mi, మీ mī.
  3. その他:上表のとおりの記号をつける。続け書きしない。
    例: ka ⇒ కి ki, కీ kī; gha ⇒ ఘి ghi, ఘీ ghī; a ⇒ ఙి i, ఙీ ī; pa ⇒ పి pi, పీ pī.
    • య ya は例外で、タラカットゥをとる。యి yi, యీ yī. యా yā との類似に注意。
  • u,ū:
    • ప pa, ఫ pha, వva:特に pha と va にそのままをつけると ఘ gha, మ ma と同形となってしまうため、それを避けるために通常より下から付加記号を書き始める。
u ū 備考
pa పు పూ
pha ఫు ఫూ gha
va వు వూ ma
    • 右上へ向かう形の字母(a, జ ja, ఞ ña, హ ha):右上の字画につなげて小さく書く。
u ū
ṅa ఙు ఙూ
ja జు జూ
ña ఞు ఞూ
ha హు హూ
    • a:下から書く。ళు u ళూ ḷū.

, ౄ , ఌ , ౡ , ె e, ే ē, ై ai, ్(母音 a をとる符号)には、付け方に例外はない。








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