クトゥルフの呼び声 (TRPG)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/26 14:18 UTC 版)
世界設定
「狂乱の時代」といわれた1920年代アメリカを主な舞台としている。これはラヴクラフトの怪奇小説の多くの舞台がこの時代に設定されているためである。
ただし、それ以外の時代・場所を舞台にしてゲームを行うことも問題なく出来る。第5版以降の基本ルールブックでは、「1890年代」、「1920年代」、「現代」の3つの時代をフォローしており、探索者を作るときはシナリオの時代設定に併せて、どの時代かを選んでから作るようになっている。
現実との相違
クトゥルフの呼び声の世界観と現実の世界観では一部相違がみられる。架空の都市であるアーカムやインスマス、架空の書物であるネクロノミコン、ラヴクラフトの小説群に登場するキャラクター、神話生物の存在などがあげられる。
サプリメントと派生作品
世界観は上述のものに限られる訳ではなく、追加ルールを記したサプリメントの中にはこれら以外の時代/地域を舞台に遊ぶための情報が載っている物もある。それらのサプリメントにはその時代 / 地域出身のプレイヤーキャラクターを創造するためのルールやデータが掲載されており、その時代 / 地域の風俗や文化、物品の価格なども掲載されている。
これらサプリメントを導入する事で歴史上のローマ時代[注釈 4]から中世ヨーロッパ(『クトゥルフ ダークエイジ』)、戦国時代日本(『比叡山炎上』)、革命期フランス[注釈 5]、西部劇時代[注釈 6]、ヴィクトリア朝イギリス(『クトゥルフ・バイ・ガスライト』)、軍国主義日本(『クトゥルフと帝国』)、また、近未来[注釈 7]やサイバーパンク[注釈 8]を舞台などあらゆる設定が可能である。このうち日本で最も普及しているのは主に『クトゥルフ・ナウ』『2010』を始めとする「現代もの」のサプリメントである(次節の事情を参照)。
また、海外では当作品の軽量版や翻案版といった趣の小規模なシステム[注釈 9]が正規・非正規ライセンス(現在では非正規ライセンスを販売していたロシアは一部作品を除き追認された)を含め多く出版されている。
注釈
- ^ このゲームにおけるSAN値、正確には「能力値SAN」とは、POW×5で算出される値であり、正気度とは別の能力値である。第5版20ページには「(正気度を解説している)その章では能力値のSANと正気度、最大正気度の違いを説明しています」とさえある。
- ^ 第5版20ページの解説から抜粋すると「正気度99の人物は、意志の力が大変強い人物ということを示しています」。また「自然の出来事でも失うことがあります」と記されており、実際に、通常の死体を見た場合でも失われる正気度は死体の損壊度ごとに列記してあり、超自然現象に限らない。
- ^ 第5版ルールブックには「狂気に陥る」としかない。
- ^ "Cthulhu Invictus", 未訳
- ^ "Cthulhu Reign of Terror", 未訳
- ^ "Cthulhu Down Darker Trails", 未訳
- ^ "End of the World", 未訳
- ^ "Punktown ", 未訳
- ^ "Cthulhu Dark"が代表的
出典
- ^ 登録2594408 (商願平03-070727)、登録2603493 (商願平03-070728)
- ^ Chaosium_Incのツイート(1138070292763295745)
- ^ なお、「クトゥルフ神話TRPG」(第6版)のルールブック奥付に、「Call of Cthulhuはホビージャパンの登録商標である」という記載が見られるが、日本の特許情報データベースにそのような記録はない。
- ^ 玩具流通商品、ISBNなし
- ^ “Call of Cthulhu 20th Anniversary Edition”. Valkyrie Quarterly. 2015年9月2日閲覧。
- ^ “Call of Cthulhu (1st Edition)”. RPGGeek.com. 2015年9月1日閲覧。
- ^ “Call of Cthulhu (2nd Edition)”. RPGGeek.com. 2015年9月1日閲覧。
- ^ “Call of Cthulhu (3rd Edition)”. RPGGeek.com. 2015年9月1日閲覧。
- ^ “Call of Cthulhu (4th Edition)”. RPGGeek.com. 2015年9月1日閲覧。
- ^ “Call of Cthulhu (5th Edition)”. RPGGeek.com. 2015年9月1日閲覧。
- ^ “20th Anniversary Edition Call Of Cthulhu RPG”. Chaosium.com. Chaosium. 2001年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月12日閲覧。
- ^ “Call of Cthulhu (6th Edition/20th Anniversary releases)”. RPGGeek.com. 2015年9月1日閲覧。
- ^ “Call of Cthulhu (6th Edition)”. RPGGeek.com. 2015年9月1日閲覧。
- ^ “Call of Cthulhu (7th Edition)”. RPGGeek.com. 2015年9月1日閲覧。
- ^ Shannon Appelcline. “Advanced Designers & Dragons #3: Chaosium - Recent History: 1997-Present”. RPGnet. 2016年8月17日閲覧。
- ^ ASCII.jp:ニコ動のTRPG動画4万本を大調査! ネットでアナログゲームが復活!-
- ^ 第7版発売時プレスリリース [1][2]
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