陽関三畳とは? わかりやすく解説

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送元二使安西

(陽関三畳 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/08 00:35 UTC 版)

送元二使安西』(元二の安西に使いするを送る、げんじのあんせいにつかいするをおくる)は、の詩人・王維が詠んだ七言絶句[1]。王維の代表作の一つであり[2]、古くから離別の送別詩[† 1]として名高い[4]中国日本において、送別の宴席で「陽関三畳」としてしばしば詩吟される[4]


注釈

  1. ^ 残る側が旅立つ側に贈る詩を送別詩という。逆に旅立つ側が残る側に贈る詩を留別詩といい、李白の『金陵の酒肆(しゅし)にて留別す』などが有名である[3]
  2. ^ げんけつ。王維より20歳ほど年少[4]
  3. ^ 夜を徹した送別の宴を歌った唐詩は珍しいものではない[4]
  4. ^ これも三回リフレインの具体的様式を知る手がかりだが、白居易の自注やそれに対する蘇軾の考察をもってしても、どこを三回繰り返すのか判然としない[18]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j 植木久行 著、松浦友久 編『人生の哀歓』東方書店〈心象紀行 漢詩の情景 2〉、1990年、58-59頁。ISBN 978-4497903020 
  2. ^ a b c d e 小杉放庵『唐詩および唐詩人』 初唐・盛唐篇、創拓社、1990年、119-120頁。ISBN 978-4871381048 
  3. ^ a b 『遙かなる大地』石川忠久(監)、世界文化社〈ビジュアル漢詩 心の旅 5〉、2007年、164頁。ISBN 978-4418072194 
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n 松浦友久『中国詩選 3 唐詩』文元社〈教養ワイドコレクション〉、2004年、129-132頁。ISBN 978-4861451065 
  5. ^ a b 石川忠久(監修) 編『NHK漢詩紀行』 5巻、日本放送出版協会、1996年、45頁。ISBN 978-4140802472 
  6. ^ a b c d e f 田川純三『古都の詩情』世界文化社〈中国漢詩の旅 1〉、1988年、20-21頁。ISBN 978-4418884087 
  7. ^ 石川 (2002) p.58
  8. ^ a b c d e f g h i j 駒田信二『漢詩百選 人生の哀歓』世界文化社、1993年、218-219頁。ISBN 978-4418922024 
  9. ^ a b 松枝茂夫 編『中国名詩選』 中、岩波書店〈岩波文庫〉、1984年、268-269頁。 
  10. ^ a b 山口直樹『図説 漢詩の世界』河出書房新社〈ふくろうの本〉、2002年、66-67頁。ISBN 978-4309760223 
  11. ^ 石川 (2002) p.55
  12. ^ a b c d e f g 猪口篤志『中国歴代漢詩選』右文書院、2009年、121-122頁。ISBN 978-4842107318 
  13. ^ a b c d e f g h i j 伊藤正文『王維 ― 審美詩人』集英社〈中国の詩人 ― その詩と生涯 5〉、1983年、159-162頁。ISBN 978-4081270057 
  14. ^ a b c d 『王維詩集』小川環樹(選訳), 都留春雄(選訳), 入谷仙介(選訳)、岩波書店〈岩波文庫〉、1972年、252-253頁。ISBN 978-4003200315 
  15. ^ a b c d 荘魯迅『声に出して読む 漢詩の名作50』平凡社〈平凡社新書〉、2013年、34-37頁。ISBN 978-4582857054 
  16. ^ a b 加藤徹『新版 絵でよむ漢文』朝日出版社、2013年、16-17頁。ISBN 978-4255007045 
  17. ^ 佐久協『ビジネスマンが泣いた「唐詩」一〇〇選』祥伝社〈祥伝社新書〉、2007年、135-136頁。ISBN 978-4396110659 
  18. ^ a b c d 井波律子『中国名詩集』岩波書店、2010年、176-177頁。ISBN 978-4000238687 
  19. ^ 『王維』都留春雄(注)、岩波書店〈中国詩人選集 6〉、1958年、81-82頁。ISBN 978-4001005066 
  20. ^ 原田憲雄『王維』小沢書店〈中国名詩鑑賞 2〉、1996年、145-146頁。ISBN 978-4755140426 
  21. ^ a b 陳舜臣『中国詩人伝』講談社、1988年、36-40頁。ISBN 978-4062041171 
  22. ^ a b 石川 (2002) p.62


「送元二使安西」の続きの解説一覧

陽関三畳

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 06:29 UTC 版)

成句

   ようかんさんじょう

  1. 唐の王維の詩、『送元二使安西』の特別な吟じ方。詩句最後を三回繰り返す。どの句をどのように繰り返すかについては様々な説がある。


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