well testとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 工学 > 石油用語 > well testの意味・解説 

坑井試験

読み方こうせいしけん
【英】: well test
同義語: プレッシャー・ビルドアップ試験  プロダクション・テスト  

坑井単位生産井圧入井)ごとまたは複数坑井間で、定期的あるいは必要に応じて実施されるテストであり、坑井生産圧入能力油・ガス層の性質圧力浸透率)の連続性坑井近傍生産性障害程度、排油容積などの諸情報を得ることを目的とするもので、油・ガス田の開発生産計画立案適正管理並びに将来挙動予測基礎データ収集するうえで、極めて重要な作業である。
試・探掘井に対して実施されるドリル・ステム・テストも坑井試験の一つである。テストは、あらかじめ設定されたテスト・プログラムに基づき生産レート圧入レート)と坑底圧変化同時測定することにより実施されるが、上記油・ガス層の諸性状はこれらのデータに基づく圧力解析によって評価される生産井対す主要な坑井試験を以下に示すが、圧入井の場合生産圧入に変わるだけで、基本的に同様なテスト内容となる。
(1) 産出能力試験production test, deliverability test):何段かの生産レート産出テスト行い同時に流動坑底圧測定する試験で、これにより産出能力指標となる産出指数求められ適正なドロー・ダウン並びに生産量決定役立てられるガス井場合産出能力試験はディリバラビリティ・テスト、またはバック・プレッシャー・テスト(back pressure test)と呼ばれ試験法として、(i) フロー・アフター・フロー試験(flow-after-flow test)、(ii) アイソクロナル試験(isochronal test)、(iii) 改良アイソクロナル試験modified isochronal test)などがある。これらの試験では、産出レートを 3 ~ 4 段変化させて、それぞれの産出レート坑底圧測定しその結果用い坑底圧大気圧解放したときの理論上最大生産ガス・レートであるオープン・フロー・キャパシティ(open flow capacity)を算定する。(→試油試ガス圧入井の場合圧入能力試験となる。
(2) ドロー・ダウン試験draw down test):坑井密閉状態(静止坑底圧力の状態)より一定レート生産開始し、その後坑底圧力の変化連続測定するテストで、この圧力データ解析により採収層の浸透率、および坑井周辺生産性障害指標であるスキン・ファクターが算定される。さらに生産による圧力変化影響油・ガス層の境界達するまで長期生産テストを行うことにより、その境界内の油・ガス容積推定できる
(3) ビルドアップ試験build-up test):生産中の坑井密閉する坑底圧力は時間とともに上昇しいずれは静止坑底圧力まで回復する。この密閉時からの坑底圧力の時間的変化測定解析することにより、ドロー・ダウン試験同じく浸透率、スキン・ファクターが算定され場合により断層存在検知も可能となる。圧入井の場合は特にフォール・オフ試験fall off test)と呼ばれる
(4) 干渉試験interference test):一つ坑井生産あるいは圧入行った場合その影響が採収層のなかを伝播{でんぱ}し、近隣坑井微小な圧力変化として観測される現象坑井干渉と呼ぶが、干渉試験は、非常に高精度坑底圧力計を用いてこの微弱な圧力応答測定解析し坑井間の連続性あるいは油・ガス層の性質評価するためのテストである。

「well test」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「well test」の関連用語

well testのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



well testのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
JOGMECJOGMEC
Global Disclaimer(免責事項)
本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、 機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。 また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。 したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。 なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
※Copyright (c) 2024 Japan Oil, Gas and Metals National Corporation. All Rights Reserved.
このホームページに掲載されている記事・写真・図表などの無断転載を禁じます。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS