efWING
川崎重工業株式会社が2013年に発表した鉄道車両台車。「efWING」は、「enviromentally friendly Weight-Saving Innovative New Generation Truck」の略と説明されている。
efWINGでは、世界で初めて、台車フレームの素材にCFRP(炭素繊維強化プラスチック)が採用されている。CFRPが採用された結果、台車フレームの重量が従来比で40パーセント減少し、台車全体の重量も450キログラム軽量化された。軽量化により、走行燃費が向上し、省エネ効果がもたらされるとされている。
また、CFRP製フレームに、従来は軸バネ(コイルバネ)が担っていたサスペンションの機能を付与したことにより、各車輪がレールに与える圧力が安定し、脱線の原因となりうる輪重抜けが起こりにくくなったとされる。また、安定性が高まることから、乗り心地も従来品より向上したとされる。
efWINGは感性工学に基づき設計されており、黒と赤を組み合わせた印象的な配色が採用されている。efWINGは、2013年度のグッドデザイン賞金賞(経済産業大臣賞)を受賞した。
川崎重工業は、efWINGを「次世代の台車」として位置づけ、今後国内外での販売に重点を置いていく方針を示した。
関連サイト:
世界初、サスペンション機能を持つCFRPフレームを採用した次世代の鉄道車両台車「efWING」を開発 - 川崎重工
efWING
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 02:07 UTC 版)
efWING(イーエフウィング[1])とは、川崎重工業車両カンパニー(現在の川崎車両)が開発した鉄道車両の台車。名称は「environmentally friendly Weight-Saving Innovative New Generation Truck」の略称[1]。
- ^ a b c “世界初、サスペンション機能を持つCFRPフレームを採用した次世代の鉄道車両台車 efWING”. 川崎重工業株式会社. 2016年5月25日閲覧。
- ^ “鉄道車両用台車 [efWING]”. 日本デザイン振興会 (2014年4月11日). 2016年5月25日閲覧。
- ^ “日本産業技術大賞 過去の受賞 第41回~第44回”. 日刊工業新聞社. 2016年5月25日閲覧。
- ^ “efWING”. Kawasaki Heavy Industries, Ltd.. 2016年5月25日閲覧。
- ^ 鈴木貢、2016、「鉄道技術 来し方行く末 軌道に追従し運動性能を向上する車両技術」 (pdf) 、『RRR』73巻6号、鉄道総合技術研究所 pp. 28–31
- ^ 草町義和 (2014年3月16日). “熊本電鉄、「くまもん電車」の営業運行開始…efWING装着”. レスポンス. 2016年5月25日閲覧。
- ^ “世界初の鉄道車両用の台車(efWING®)を装着した車両が運行を開始しました” (pdf) (プレスリリース), 熊本電気鉄道株式会社, (2014年3月14日) 2016年5月28日閲覧。
- ^ 杉山淳一 (2016年6月1日). “【連載】鉄道ニュース週報 22 ブルーリボン賞・ローレル賞、候補車両の顔ぶれに疑問”. マイナビニュース. 2016年6月29日閲覧。
- ^ 草町義和 (2016年5月19日). “JR四国、旧国鉄121系電車をリニューアル…CFRP台車「efWING」導入”. レスポンス. 2016年5月25日閲覧。
- ^ “121系近郊形直流電車のリニューアル工事について” (pdf) (プレスリリース), 四国旅客鉄道株式会社, (2016年5月11日) 2016年5月25日閲覧。
- ^ “川崎重工、炭素繊維強化プラスチックのバネを採用した鉄道車両用軽量台車をJR四国に納入”. 日経BP環境経営フォーラム (2016年5月20日). 2016年6月29日閲覧。
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