Crown stage
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/18 05:26 UTC 版)
エナメル質や象牙質のような硬組織がこの次に形成される。この段階をCrown stageあるいはmaturation stageと呼ぶ研究者もいる。重要な細胞の分化がこの時期に行われる。鐘状期、内エナメル上皮細胞は歯胚全体の大きさを増加させるために分裂していたが、有糸分裂と呼ばれる急速な分裂はこの時期に咬頭部で停止する。最初の石灰化はこの部位から始まる。同時に、内エナメル上皮細胞は立方形から円柱型に変わる。これらの細胞の細胞核は中間層に近づき、歯乳頭から遠ざかる。 歯乳頭のエナメル芽細胞との隣接部の細胞が突然象牙芽細胞に分化し、増殖する。象牙芽細胞は象牙質を産生する。研究者達は、内エナメル上皮がエナメル芽細胞と成らなくては象牙芽細胞は生じないと考えている。内エナメル上皮と象牙芽細胞の変化が咬頭の先端から継続していくと共に、象牙芽細胞は有機物を直ちに分泌する。有機物には象牙質の構成要素が含まれている。象牙芽細胞は有機質を分泌しながら、歯乳頭の中心部へ向け移動する。したがって、エナメル質と異なり、象牙質は歯の外部側から作られ始め、内部へと進む。象牙芽細胞が内部へ移動すると共に、細胞質の伸展部分が残される。象牙質の管状というユニークな微視的な外観はこの伸展部分の周囲の象牙質の構成による物である。 象牙質生成が始まった後、内エナメル上皮細胞は象牙質にぶつけて有機質を産生する。この有機質は直ちに石灰化し、エナメル質となる。象牙質の外側にエナメル芽細胞があり、エナメル質を造りながら外側へと移動していく。
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