EM2I形(ЭМ2И)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 10:22 UTC 版)
「ソ連運輸省ER2形電車」の記事における「EM2I形(ЭМ2И)」の解説
スペレツモント社(ЗАО "Спецремонт")とモスクワ機関車修理工場(Московском локомотиворемонтном заводе)により製造された車両。両社の技術不足に加え、発注を行ったアエロエクスプレス側が提示した開発期間が短期間だった事から、ER2形の台枠や機器を流用する形で製造する事となった。 流線型の前面を有するビード加工が廃された車体を有し、全面の白色塗装には劣化を防ぐための特殊な石膏や塗料の厚塗りなどの手法が用いられた。制御方式はER2形の抵抗制御からIGCTサイリスタを用いた可変電圧可変周波数制御へと変更され、消費電力の削減が図られた。編成を組む車両はBSU-4形(БСУ-4)密着連結器によって繋がれ、ER2形に生じていた乗客が車両間を往来する際の段差が無くなった。 2002年に第1編成(EM2I-001編成)が製造されたものの、試験運転で速度不足を始めとする不具合が相次いだ結果、アエロエクスプレスは開業に向けてEM2I形ではなくデミホヴォ機械製造工場(ロシア語版)が製造したED4MK形を導入する事となった。その後EM2I-002編成でそれらの不具合の解消が図られた事により2004年から空港連絡列車への導入が開始され、2005年からは郊外路線への導入も含んだ量産が始まった。だがそれ以降も故障が頻発し、更にメーカー側に予備部品を供給する体制が整っていなかったため翌2006年に量産は打ち切られ、製造元のスペレツモント社自体も2007年に倒産した。2019年現在も営業運転に使用されているが、2015年以降一部編成に廃車が発生している。 EM2I形
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