DWT
DWT
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/12 09:17 UTC 版)
JPEG 2000では、2分割フィルタバンクに基づく分離型2次元DWTが採用されている。分離型2次元DWTは、1次元に対する処理を、水平・垂直方向に施すことによって2次元の変換係数を得る手法である。Part 1では、ロッシーモード用とロスレスモード用の2つのDWTが定義されている。それぞれのDWTは、リフティングと呼ばれる構成法を取ることによって実現される。リフティング構成を取る理由は、数学的に可逆な変換が、変換係数の精度を有限(例えば整数)にしたとしても実現できることにある。下図は、3レベルの2次元DWTの実行例である。水平方向・垂直方向の各次元で、ローパスおよびハイパスフィルタがかけられるため、1レベルのDWTによって、4つのサブバンド(LL:水平垂直ローパス、HL:水平ハイパス、垂直ハイパス、LH:水平ローパス、垂直ハイパス、HH:水平垂直ハイパス)が生成される。各レベルでは、LLサブバンドを次々に分解していくオクターブ分割が実行される。Part 1で許されるDWTレベル数は0〜32と規定されている。 各々のDWTレベルにおいて、下図に示すようにプリシンクトと呼ばれる矩形領域が定義される。 プリシンクトのサイズは2のべき乗の整数でなければならず、最大で 2 15 × 2 15 {\displaystyle 2^{15}\times 2^{15}} のサイズを取ることができる。同一番号のプリシンクトは画像の部分領域を構成するDWT係数と考えることができ、後述するパケットおよびプログレッション順序の構成要素となる。
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