シューマン, クララ:3つのロマンス
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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シューマン, クララ:3つのロマンス | 3 Romanzen Op.21 | 作曲年: 1853年 出版年: 1855or1856年 初版出版地/出版社: Breitkopf & Härtel |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例 | |
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1 | 第1曲 イ短調 a moll | 5分00秒 | No Image |
2 | 第2曲 ヘ長調 F dur | 1分30秒 | No Image |
3 | 第3曲 ト短調 g moll | 4分30秒 | No Image |
作品解説
1853年にクララは4曲のロマンスを作曲した。その第1曲、イ短調のロマンスをローベルトに誕生日プレゼントとして送った。そしてのちに第1曲から第3曲を《3つのロマンス》としてまとめ出版し、ブラームスへ献呈した。ピアノ独奏曲では、作品番号を与えられた最後の作品。
3曲を貫く語法的な共通点は見られないけれど、アンダンテ、アレグレット、アジタートと次第にテンポを速めていくため、一種のチクルスと見なすこともできるだろう。
第1曲 イ短調
右手が3度で奏で始めるメロディーは、美しくメそしてクララらしいメランコリックなもの。この静的な部分から、動的なヘ長調の中間部へ。右手の3連符に左手の5連符が組み合わせられるなど、リズム的にやや不安定に感じられる。ここでの3連符は、再びコーダでも鳴り響く。
第2曲 ヘ長調
非常に柔らかく奏することと記された、この3曲中最も短いロマンスは、16分音符と16分休符が一貫した基本モチーフとして表現される。このいくぶんスケルツォ的なリズムと色彩感のある和声が、この曲の魅力だ。
第3曲 ト短調
慌しい16分音符は、まるで無窮動のよう。半音階的にさまよい歩くのは、右手の旋律ばかりでなく、左手の和声的支えも同様だ。この落ち着きのなさは、テンポが遅くなる中間部にも引き継がれる。ここでも半音階の進行に加え、掛留音も効果的で、作品全体を統一のとれたものにしている。
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