2015年合同調査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 03:08 UTC 版)
3隻からなる合同調査団が西之島に接近し、2013年噴火以降初めての本格調査が行われた。調査の様子は『NHKスペシャル』で放送された。気象庁の火口周辺警報によって島の周囲4キロメートル以内には人が近づくことができないため、調査には無人のヘリコプターや潜水艇などが使用された。放送された内容は以下の通り。 軽い安山岩でできている島であり、他の太平洋上の島嶼とは組成が異なることから、大陸生成過程の再現が起きている可能性がある。 人類史上初めて大きな島(面積2平方キロメートル、噴出量3億トン、標高140メートル)の生成が観測されたと放送した。この点について、火山学者の小山真人(静岡大学)は「紀元前から数度続いたサントリーニ島のカルデラ内での噴火において成長したカメニ島(パレア・カメニ島とネア・カメニ島)も似たような大きさであり、人類史上初は大げさな表現である」とTwitterで指摘した。 1963年からの噴火によって形成されたアイスランドのスルツェイ島も面積2.8平方キロメートル、標高173メートルで、2015年当時は西之島を凌いでいた。 溶岩流は2層にわたっており、高度はその後も増している。 島の周辺海域にはカグラザメ、サンゴが見られた。 本来の西之島部分は新火山に呑み込まれて植生が消失しているが、アオツラカツオドリの若い個体が9羽観測された。親鳥を含めると30羽を超える集団が生息していると推測される。
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