音楽における叙情性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/16 23:40 UTC 版)
叙情という言葉は特に音楽の世界において用いられる場合が多い。叙情の旋律・叙情的な曲という表現は、上述の本来の意味に付け加え「物哀しい様子」を上乗せして語ることが多く、悲しみ、哀愁、切なさという表現とは若干異なり、そういった単体の感情を超越した意識下にあるさまざまな感情が入り乱れた、胸に訴え掛ける直情的な美旋律を指して「叙情的」と呼ばれる。「叙情的な曲」という印象を受ける曲調は大概、マイナー調で非常に深みのある美しさに対して、その様な印象を受けるケースが殆どである。 よって聴き手の気分をシリアスにさせる比率としては 叙情>哀愁>切ない という強度が成り立つ。哀愁であっても気軽に哀愁とは呼べない深い情緒が伴うもの、それが現代の一般論的な叙情性がある曲の定義ともいえる。 また、一般的にヨーロッパ地方のトラッドフォークに通ずるものや「静と動」の様式に則って構成された楽曲などに叙情的と呼ばれる楽曲が多く存在する。 よって、特にダイナミクスやドラマティックな楽曲構成を重んじられるクラシック、ニューエイジ、プログレ、ヘヴィメタルといった音楽ジャンルでは叙情の発生率は必然的に比率は高くなる。
※この「音楽における叙情性」の解説は、「叙情」の解説の一部です。
「音楽における叙情性」を含む「叙情」の記事については、「叙情」の概要を参照ください。
- 音楽における叙情性のページへのリンク