非共変的な形式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 08:15 UTC 版)
上記の内積は β とその時間微分を使って書ける。するとラーモアの公式の相対論的な一般化はCGS単位系で次のようになる。 P = 2 q 2 γ 6 3 c [ ( β ˙ ) 2 − ( β × β ˙ ) 2 ] {\displaystyle P={\frac {2q^{2}\gamma ^{6}}{3c}}\left[({\dot {\boldsymbol {\beta }}})^{2}-({\boldsymbol {\beta }}\times {\dot {\boldsymbol {\beta }}})^{2}\right]} これはリエナールによる結果で、最初に得られたのは1898年であった。 γ 6 {\displaystyle \gamma ^{6}} から、ローレンツ因子 γ = 1 / 1 − β 2 {\displaystyle \gamma =1/{\sqrt {1-\beta ^{2}}}} が1に非常に近いとき(つまり β ≪ 1 {\displaystyle \beta \ll 1} のとき)、粒子からの放射は無視できそうである。しかし β → 1 {\displaystyle \beta \rightarrow 1} となるときは、粒子が電磁波としてエネルギーを失っていくときの放射は γ 6 {\displaystyle \gamma ^{6}} に応じて増大する。また加速度と速度が直交するとき、係数には 1 − β 2 = 1 / γ 2 {\displaystyle 1-\beta ^{2}=1/\gamma ^{2}} が掛かって減じられ、因子 γ 6 {\displaystyle \gamma ^{6}} は γ 4 {\displaystyle \gamma ^{4}} になる。運動が速ければ速いほどこの低減の度合いは大きくなる。 リエナールの結果を使うと、様々な運動の下でどのような放射が減衰していくと想定されるかを予測することができる。
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