遺伝性痙性対麻痺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 16:45 UTC 版)
遺伝性痙性対麻痺(HSP)は緩徐進行性の下肢痙縮と筋力低下を主徴とする神経変性疾患群である。痙性対麻痺のみをしめす純粋型と痙性対麻痺に加えて、小脳失調、ニューロパチー、脳梁の菲薄化、精神発達遅延、痙攣、難聴、網膜色素変性、魚鱗癬などの随伴症状を認める複合型に分かれる。常染色体優性遺伝の場合は純粋型が多く、常染色体劣性遺伝や伴性劣性遺伝では複合型が多い。分子遺伝学的にはSPG1~56およびシャルルヴォア・サクネ型痙性失調症(ARSACA)などに分類される。 シャルルヴォア・サクネ型痙性失調症(ARSACA) 伴性劣性遺伝の遺伝形式をとる小脳失調を伴う遺伝性痙性対麻痺である。血族婚のある幼小児期発症の痙性失調であり頭部MRIで橋の線状のT2短縮病変や両側中小脳脚のT2短縮病変が認められた場合に疑われる。原因遺伝子としてSACS遺伝子が知られている。
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