論点先取とは? わかりやすく解説

論点先取

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/16 00:26 UTC 版)

論点先取(ろんてんせんしゅ、: Begging the question: Petitio Principii)とは、証明すべき命題が暗黙または明示的に前提の1つとして使われるという誤謬の一種[1][2][3][4][5]論点先取の虚偽(ろんてんせんしゅのきょぎ)とも言われる[6]。論点先取は、循環論法の誤謬と関連している。西洋での最初の定義としては、古代ギリシア哲学アリストテレスが紀元前350年ごろに行ったものが知られており、その著書『分析論前書[7][8]や『詭弁論駁論』にある。


  1. ^ Fallacy: Begging the Question The Nizkor Project
  2. ^ begging the question - Skeptic's Dictionary
  3. ^ Fallacy:Circular Reasoning San Jose State University
  4. ^ beg the question - Definitions from Dictionary.com
  5. ^ 論点先取 懐疑論者の祈り
  6. ^ 『大辞林 第三版』。『哲学事典』「アリストテレスの虚偽論」「虚偽」平凡社、1971年。「論点取の虚偽」とも訳される(近藤洋逸・好並英司『論理学入門』第2部「第5章 虚偽論」岩波書店、1979年、136ページ)。
  7. ^ : Prior Analytics
  8. ^ (アリストテレス 2014, pp. 270–274, 第二巻 第一六章 最初の論点を要請すること(論点先取))
  9. ^ 田中秀央編『増訂新版 羅和辞典』研究社、1966年、58ページ。大日本百科辞書編輯所編『哲學大辭書』「羅和索引」(同文館、1912年→修正三版1918年)3238ページでは「未證點竊取の虚僞」とも。
  10. ^ ギリシア語ラテン翻字: to en archei aiteisthai
  11. ^ : Fowler
  12. ^ 船山信一『明治論理学史研究』理想社、1966年、118・121ページ。
  13. ^ Michael Quinion, Beg the Question, The New York Times, 2008年3月5日閲覧
  14. ^ 本来はbegetsとなる


「論点先取」の続きの解説一覧

論点先取 (petitio principii)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 23:34 UTC 版)

詭弁」の記事における「論点先取 (petitio principii)」の解説

詳細は「論点先取」を参照 A「Bさんは勤勉な人だから、仕事怠けるはずがないよ。」 Aの発言は、前提中に結論を導く事が出来情報を「あらかじめ」含めている。このように見掛け上は『論理』の形になっているものの実際同義反復推論を論点先取と呼ぶ。同義反復(「XはXである」という演繹)は恒真命題であるが、何かを証明する内容ではない。Aの発言は、「ルノワール偉大な画家である。何故なら、素晴らし画家だからだ」と論理構造等しい(このように発言するだけでは、ルノワールについて何も証明した事にならない)。論点回避一つ先決問題要求の虚偽論理構造としては、「(勤勉な人はすべて仕事怠けない仮定する。Bさんは勤勉な人であると仮定する。すると)Bさんは勤勉な人である。故にBさんは怠けない。」「(素晴らし画家偉大な画家であると仮定するルノワール素晴らし画家であると仮定する。すると)ルノワール素晴らし画家である。故に偉大な画家である。」仮定部分論点先取り回避)した論理構成となっている。

※この「論点先取 (petitio principii)」の解説は、「詭弁」の解説の一部です。
「論点先取 (petitio principii)」を含む「詭弁」の記事については、「詭弁」の概要を参照ください。


論点先取

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 19:38 UTC 版)

誤謬」の記事における「論点先取」の解説

結論前提一部として明示的または暗黙のうちに使った論証形式的に間違っていないが、結論前提一部となっているため、全体として真であるとは言えない。「彼は正直者なんだから、ウソを言うわけないじゃないか」。

※この「論点先取」の解説は、「誤謬」の解説の一部です。
「論点先取」を含む「誤謬」の記事については、「誤謬」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「論点先取」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「論点先取」の関連用語

論点先取のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



論点先取のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの論点先取 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの詭弁 (改訂履歴)、誤謬 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS