西ナイル熱
別名:ウェストナイル熱
英語:West Nile fever
1937年にウガンダで確認された脳炎の一種。主に蚊によって媒介され、人間に感染する。
西ナイル熱に感染すると3日から2週間程度の潜伏期間を経て発症する。症状が軽い場合は、頭痛や発熱、筋肉痛などの症状を呈し、1週間程度で回復する。重症の場合は脳炎や髄膜炎の症状が現れ、昏睡や麻痺に陥ることがある。死に至る場合もある。
西ナイル熱はアフリカを中心に広がっていたが、1999年にアメリカ国内で初めて感染例が確認され、数年のうちに北米全土に広がった。2012年時点で感染例が確認されていない地域は飛び地であるハワイとアラスカのみであるという。
日本国内では、2012年8月時点でまだ西ナイル熱への感染例は報告されていない。米国で感染したと見られる男性が帰国後に患者と診断された例はあるが、西ナイル熱は人から人へ感染しないため、流行はしなかった。
関連サイト:
ウエストナイル熱/ウエストナイル脳炎とは - 国立感染症研究所
にしナイル‐ねつ【西ナイル熱】
ウエストナイル熱
(西ナイル熱 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 09:39 UTC 版)
ウエストナイル熱(ウエストナイルねつ、West Nile fever、西ナイル熱とも)は、蚊によって伝播するウエストナイルウイルス(西ナイルウイルス)による感染症[1]。感染症法では四類感染症に、家畜伝染病予防法において馬の流行性脳炎として法定伝染病にそれぞれ指定されている。
- ^ a b c d e f g h i j k l “General Questions About West Nile Virus” (英語). www.cdc.gov (2017年10月19日). 2017年10月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月26日閲覧。
- ^ a b c d “West Nile virus”. World Health Organization (2011年7月). 2017年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月28日閲覧。
- ^ “Final Cumulative Maps and Data | West Nile Virus | CDC” (英語). www.cdc.gov (2017年10月24日). 2017年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月28日閲覧。
- ^ 貫井陽子、高崎智彦、「ウエストナイル熱」 『日本内科学会雑誌』 2007年 96巻 11号 p.2435-2441, doi:10.2169/naika.96.2435
- ^ 小泉加奈子, 中島由紀子, 松埼真和 ほか、「本邦で初めて確認されたウエストナイル熱の輸入症例」 『感染症学雑誌』 2006年 80巻 1号 p.56-57, doi:10.11150/kansenshogakuzasshi1970.80.56
- ^ a b c d e f 加藤茂孝、第6回「ウエストナイルウイルス」-アレキサンダー大王の死因? (PDF) - モダンメディア 2010年 56巻 4号「人類と感染症の戦い」
- ^ 黄熱ウイルスは1927年に分離されており、野口英世は1928年、黄熱の研究中に英領ゴールド・コースト(現在のガーナ)の首府アクラで死亡している。
- ^ 加藤茂孝「人類と感染症の戦い-第6回"ウエストナイルウイルス"」(2010)。原出典は、JS Marr et al:Alexander the Great and West Nile Virus Encephalitis.Emerging infectious Diseases.9(12),(2003)
- ^ 河野与一訳、『プルターク英雄伝』(1956)より。
- 1 ウエストナイル熱とは
- 2 ウエストナイル熱の概要
- 3 予防
- 4 関連項目
- 西ナイル熱のページへのリンク