藩翰譜の記述内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/19 13:46 UTC 版)
藩翰譜の出典だが、本文中に「ある人のいう」「一説にいう」などの伝聞調の記述が見られ、また白石の『折たく柴の記』には、「諸家の事共、尋ね究めて」と記載があり、藩翰譜が伝聞に基づくものであることがわかる。そして他の史料を引用している記述は見られないことから、新井白石が伝聞に基づいて、独自の主観で編纂したものと思われる。家系図においても、『寛政重修諸家譜』で大幅に修正を加えると、ほとんど改修となってしまうと記載されている。とはいえ、文学的価値の観点からとらえれば漢字と平仮名による日本文の様式を確立したもので、和文としての歴史叙述を確かなものとしたともいえ、谷崎潤一郎等が高く評価している。史料としては、幕府正史の『徳川実紀』に大名のエピソードが藩翰譜より多数引用されている。
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