繁殖の記録
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世界動物記で知られる動物学者のグッギィスベルク(Guggisberg)は自身の著書『Wild Cats Of The World(1975)』の中で、「ライガーやタイゴンには繁殖能力が無いと考えられてきたが、1943年にミュンヘンのヘラブルン動物園(Hellabrunn Zoo)でライオンと島のトラの間に生まれた15歳の種間雑種をライオンと交配させることに成功。その雌は体が弱かったものの成体まで成長した」と記している。 インドのアリポア動物園(Alipore Zoo)で、1971年に生まれたルドラーニ(Rudhrani)という雌のタイゴンとデバブラータ(Debabrata)という雄のインドライオンの交配に成功したとする。その2世代目の雑種はライタイゴンと呼ばれ、ルドラーニは生涯で7頭のライタイゴンを産んだ。このうち1頭は驚異的な大きさに成長し、クバナカーン(Cubanacan)と名付けられ1991年に死んだこの個体は体重363kg、体高は肩までの高さ1.32m、そして全長は3.5mもあったとされている。 チベットのシャンバラ自然保護区で1978年に生まれた雌のタイゴンであるノエル(Noelle)と雄のアムールトラであるアントン(Anton)との間に1983年にナサニエル(Nathaniel)と名付けられたタイタイゴンが誕生している。ナサニエルは4分の3がトラであったため、ノエルよりも濃い縞模様を持ち鳴き声もよりトラに近かったという。またライオンの血は4分の1しか入っていなかったため、鬣は生えてこなかった。しかしナサニエルは8-9歳時に癌で死亡し、母親のノエルも同じ病気で間もなく死亡した。これは本交雑種の短命な一面を物語っている。
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