経営混乱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 03:22 UTC 版)
2000年代に入り、投資家リー・ギルとサイモン・ジレットが立ち上げた『ドニントン・ベンチャーズ・レジャー・リミテッド(DVLL)』が、サーキットのオーナーだったトム・ウィートクロフトとリース契約を交わし、2008年中頃には、2010年以降シルバーストン・サーキットに代わりF1イギリスGPを開催を目指してバーニー・エクレストンとの合意を得て改修工事が始められる。しかし地元議会がこれに反対。再開発に必要な建築許可を得ることができなくなってしまい、またリー・ギル自身もバーニー・エクレストンとの合意を得た数週間後に辞任するという事態となる。 F1開催に当たっては、ヘルマン・ティルケのデザインを元にしたコース改修が行われることが条件となっていたが、F1の興行面を一手に取り仕切るFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)のバーニー・エクレストン会長が定めた期限(2009年10月26日)までに、サーキットの運営会社はコース改修に必要な費用を調達できなかったため、サーキットは改修工事を中止。これによりFOMはシルバーストン・サーキットと2026年までの開催契約を締結したため、ドニントン・パークでのF1開催の可能性は事実上消滅した。 その後、管理下に置かれたサーキットは他の買い手を探すこととなったが見つからず、サーキットも改修工事を中止したまま、コースを使用できない状態で、借地権は元オーナーであったウィートクロフト家に返却。DVLLも倒産し、2009年12月24日、サーキットは閉鎖された。 再びコースを所有することとなったウィートクロフト家は、元々同サーキットの借地権を管理していた「Donington Park Racing Ltd.」を母体にサーキット運営を再開させる方針を固め、2010年8月にサーキットを半年強で再オープン。改修工事を終え、2011年に入り国際的なレースイベントが再び開かれるようになっている。
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