第7巻:指輪のちかい
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/08 09:42 UTC 版)
「少女海賊ユーリ」の記事における「第7巻:指輪のちかい」の解説
金髪の子どもがあつめられているという氷の島の噂を聞き、ノエルは行方不明の弟、ヨハンを思う。その島でユーリたちが出会ったのは、なぞの老人、グリンだった。 キリナ 北の果ての氷の王国を治める女王。 夫を早くに亡くし、その後すぐに自分の命より大切な一人息子のヤルシュを幼いうちに事故で失い、立て続けの悲しみと絶望から現実を受け入れられずに乱心。全国でヤルシュに似た金髪で四、五歳ぐらいの男の子を島の宝である氷真珠と交換していた。終盤で自分の罪とヤルシュの死を受け入れ、氷真珠の取りすぎでやせてしまった島の復興に力を尽くす。 ギール なめくじが這うような声で話す年老いた呪い師。 ヤルシュが生きていて行方不明になっていると乱心しているキリナに付け入り、裏では南方の商人から子供を買った代金を横流ししていた。城の崩壊時、一番に逃げ出したが、氷の割れ目に落ちかけているところを兵士に発見され、罪滅ぼしにヒカリシンジュガイを育て、氷真珠をつくる仕事をさせられることになった。 ロッシュ 氷の王国の護衛隊長。 誰よりも近くでヤルシュの死を目撃し、ギールの話術に惑わされているキリナに何度も進言したが受け入れられなかった。 グリン 氷の王国の護衛隊の兵士。見た目は八十歳くらいの老人だが、犬橇の扱いと剣の腕に長けている。ロッシュに進言して自らユーリたちを王宮へ連れて行った。 正体は、かつてノエルたち一家を裏切り、ラドニアの滅亡を招いた家臣グリフィス。彼は当時、事故で最愛の妻と息子を亡くし、その悲しみが癒える前に現れたボルドに「ラドニアの大船団を全て沈めれば、妻と子供を生き返らせてやる」と言われ、何日も苦しみ悩んだ末に、言われた通りにラドニアが誇る大船団全てに火薬を仕掛けて一隻残らず沈めた。なす術が無くなって陸に上がったノエルの父に降伏を呼びかけると、ノエルの父は裏切ったグリフィスを許し、城に残った妻、ノエル、ヨハンのことを託して最後まで戦うことを選んだ。城に戻るとノエルの姿は無く、オーデニア兵に深手を負わされて胸を血で赤く染めた、妃がいた。そのときのグリフィスにできることは、ヨハンをつれて逃げることだけだった。戦いの後、ボルドに自分の妻子とノエルたちの両親を生き返らせるよう詰め寄ったが、ボルドは緑の時光石(グリーン・ストーン)でグリフィスを老人にして消えた。その時に初めて自分は利用されただけだったと気付き、取り返しがつかない過ちを犯してしまったことを悔んだ。その後、ヨハンを連れてオーデニアから逃げ廻り、悪者にヨハンと共にさらわれて氷の王国に連れて行かれ、ロッシュの子供をシロクマから助けたことが縁で兵士となった。剣は自前の物を使っている。城の崩壊時、崩れ落ちた瓦礫からヨハンを身を挺して助け、息を引取った。今際の際に、ノエルに今までの経緯を全て話す。遺体は毛皮に包まれて海に葬られた。
※この「第7巻:指輪のちかい」の解説は、「少女海賊ユーリ」の解説の一部です。
「第7巻:指輪のちかい」を含む「少女海賊ユーリ」の記事については、「少女海賊ユーリ」の概要を参照ください。
- 第7巻:指輪のちかいのページへのリンク