第10の哨戒 1944年8月 - 9月
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「グロウラー (潜水艦)」の記事における「第10の哨戒 1944年8月 - 9月」の解説
「ヒ72船団」も参照 8月11日、グロウラーは10回目の哨戒でパンパニト (USS Pampanito, SS-383) 、シーライオン (USS Sealion, SS-315) とウルフパック "Ben's Busters"(ベンの退治人たち) を構成し、南シナ海に向かった。8月31日、パンパニトがミ15船団を探知し、クイーンフィッシュ (USS Queenfish, SS-393) 、バーブ (USS Barb, SS-220) 、タニー (USS Tunny, SS-282) のウルフパック "Ed's Eradicators"(エドのインク消し)とともにミ15船団に接近していく。グロウラーはシーライオンの攻撃によって発せられたと思われる火柱を見、浮上攻撃に決して目標を捜し求める事となった。明け方、グロウラーは北緯21度37分 東経121度34分 / 北緯21.617度 東経121.567度 / 21.617; 121.567の地点でミ15船団を発見し、10,000トン級タンカーと7,500トン級輸送船に対して魚雷を3本ずつ発射し、タンカーに3本、輸送船に2本命中させて両目標とも撃沈したと判断される。やがて駆逐艦が接近して砲撃を仕掛けてきたので、この目標に対しては艦尾発射管より魚雷を4本発射し、1本が命中したのか目標は黒煙を発して沈没していった。この日の攻撃で魚雷が残り5本となったシーライオンは、補給のためウルフパックを一時離脱し、グロウラーはパンパニトとともにルソン海峡での哨戒を続ける。9月11日にシーライオンと再び一緒となり、8マイルの間隔を開いて新たな目標探しに勤しんだ。 9月12日未明、グロウラーのレーダーは29,700ヤード(約27キロ)の距離に目標を探知し、戦闘配置が令される。この目標はこの船団はシンガポールから門司に向かっていたヒ72船団であり、前日の航空機からの報告では「9月11日16時30分現在の位置は北緯17度45分 東経114度50分 / 北緯17.750度 東経114.833度 / 17.750; 114.833で、9ノットで航行し針路20度」と報告されていたものであった。グロウラーは船団のほぼ正面に位置し、1時55分、グロウラーは北緯18度15分 東経114度20分 / 北緯18.250度 東経114.333度 / 18.250; 114.333の地点で正面の「駆逐艦」に対して魚雷を3本発射し、うち1本が船団旗艦の海防艦平戸に命中。平戸は閃光を発し、水柱が消えると同時にその姿を消した。グロウラーは次の目標に2隻の7,500トン級輸送船を選び、魚雷を4本発射してそのうちの1本目から3本目が命中したと判断される。護衛艦からの反撃に備えて4インチ砲と40ミリ機関砲を護衛艦の方向に向けつつ17ノットで走り回り、その後、シーライオンとパンパニトが船団を攻撃する番となったため、グロウラーは戦線を一時離脱の後、戦闘配置を一時解いて一息入れた。明け方になって再び攻撃態勢に移り、潜航の後、目標を対潜掃討中の駆逐艦敷波に定める。6時55分、グロウラーは敷波に対して魚雷を6本発射し、うち2本が立て続けに命中して敷波は4分で沈没していった。魚雷が残り1本だけになったグロウラーの攻撃はここで終わって戦場を離脱し、シーライオンおよびパンパニトとの最後の交信を9月13日夜まで行い、9月14日にフリーマントルに針路を向けた。9月26日、グロウラーは45日間の行動を終えてフリーマントルに帰投した。
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