示達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 10:29 UTC 版)
陸軍省が制定し、1941年(昭和16年)1月7日に上奏、翌8日の陸軍始の観兵式において陸訓第一号として全軍に示達した。同日に新聞などのメディアはこれを大きく報じた。読売新聞は「昭和の軍人魂昂揚『戦陣訓』を制定す―けふ全将兵に配布―」と題する記事で「世界動乱に対応し最精強の皇軍錬成を目ざす陸軍では皇軍兵士が座右において実践服行するいはゆる昭和武人鑑ともいふべき「戦陣訓」を新たに制定、七日午後上奏御裁可を経たので八日の陸軍始観兵式の佳日を下し東條陸相の名において全軍に示達、各兵士に一葉宛を配布(後略)」と報道し、『戦陣訓』の全文も掲載した。また、15日付けの週報(内閣情報局編集)では、「国民の心とすべき」と民間人にも実践を求めている。 軍人への浸透のため、陸軍省は『軍隊手牒』と同サイズの『戦陣訓』を作製した。翌1942年の版からは軍隊手牒に印刷することとした。また別に『戦陣訓解釈』(1942年)も発行している。 当時は軍人や官僚が書籍を出版し印税という形式で賄賂を送り(あるいは媚びを売り)、他の出版物の出版許可を得る風潮があったが、『戦陣訓』の印税受領は不明である。
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