理論的瑕疵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 15:21 UTC 版)
この法則はジョークであるため毛髪の量に厳密な基準があるわけではなく、恣意的に「つる」と「ふさ」に分けられている。 また、年代をさかのぼるとこの法則は破綻する。最初に破綻するのは「つる」であるニコライ1世で、すぐ前が同じ「つる」のアレクサンドル1世になっていて、さらに前が再び「つる」のパーヴェル1世となっている。パーヴェル1世の前をたどると延々と「ふさ」ばかりが続き、法則は完全に破綻するが、代わりに最高権力者が男性女性と入れ替わり髪の質量も微妙に入れ替わっているために質量が「より少ない」「より多い」と言う見方が「つる」「ふさ」と言う見方がつけられ、「つる」側はクーデターにより暗殺され、「ふさ」側は病気で死ぬまでに権力を保っている。 またニコライ2世(ふさ)は革命及び革命勢力による非業の死という「悪い形」で権力を失っている。「死ぬまで権力を持ち続け」ることができておらず、これは第二法則に反する。 レーニン以降で唯一の例外とされているのが、スターリン(ふさ)の死後首相となり、暫定的にソ連最高権力者となったマレンコフ(ふさ)である。初期の数年間を除けば一般にソ連では党のトップが最高指導者と見做されるが、マレンコフの場合、書記局の名簿筆頭にリストアップされたとは言え、正式に党首に就任したわけではなかった。後に書記局の主導権がフルシチョフ(つる)に譲られたとは言え、フルシチョフが正式な党首職である「第一書記」に就任し実権を掌握したのはその数ヶ月後のことである。それまでの間、マレンコフが首相として最高指導者の地位にあったが、正式な党首となっていないマレンコフは暫定的な意味合いが濃く、歴代の最高指導者が列挙される場面では省かれることも多い。その為、この法則の範疇外であるとの解釈も十分通じ得る。ソビエト連邦の指導者の一覧も参照のこと。 またマレンコフは首相としての権力を失脚という「悪い形」で失っており、やはり第二法則に反している。 もっとも西側に公開されているマレンコフの写真を時系列を追って見ていくと、第二次世界大戦期には確かに「ふさ」だが、大戦後は生え際がだいぶ後退しており、さらに下って首相期の写真は不自然なパーマをかけている。つまりマレンコフ自身が「つる」でもあり「ふさ」でもあったという可能性もある。 フジテレビ『トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜』の2004年1月1日放送回で紹介されたときには、2004年の大統領選でプーチンが再選する可能性が高いことに触れて法則が崩れる予想があったが、過去の指導者も再選していることには触れずに解釈している。
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