熱量、仕事、熱効率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 06:20 UTC 版)
「オットーサイクル」の記事における「熱量、仕事、熱効率」の解説
上で求めた各点の状態量を用いて、1 サイクルあたりの加熱量、冷却量、仕事、および熱効率、平均有効圧力は下記のように求まる。 シリンダー内空気質量: m = P 1 V 1 R T 1 , R = c p − c v = 287.2 J / ( k g K ) {\displaystyle m={\frac {P_{1}V_{1}}{RT_{1}}},\quad R=c_{p}-c_{v}=287.2{~{\rm {J/(kgK)}}}} 加熱量: Q 1 = m c v ( T 3 − T 2 ) = m c v T 1 ( α − 1 ) ϵ κ − 1 {\displaystyle Q_{1}=mc_{v}(T_{3}-T_{2})=mc_{v}T_{1}(\alpha -1)\epsilon ^{\kappa -1}} 冷却量: Q 2 = m c v ( T 4 − T 1 ) = m c v T 1 ( α − 1 ) {\displaystyle Q_{2}=mc_{v}(T_{4}-T_{1})=mc_{v}T_{1}(\alpha -1)} 仕事: W = Q 1 − Q 2 = m c v T 1 ( α − 1 ) ( ϵ κ − 1 − 1 ) {\displaystyle W=Q_{1}-Q_{2}=mc_{v}T_{1}(\alpha -1)(\epsilon ^{\kappa -1}-1)} 熱効率: η = 1 − Q 2 Q 1 = 1 − 1 ϵ κ − 1 {\displaystyle \eta =1-{\frac {Q_{2}}{Q_{1}}}=1-{\frac {1}{\epsilon ^{\kappa -1}}}} 平均有効圧力: p m = W V 1 − V 2 = p 1 ( α − 1 ) ( ϵ κ − 1 − 1 ) ϵ ( κ − 1 ) ( ϵ − 1 ) {\displaystyle p_{m}={\frac {W}{V_{1}-V_{2}}}=p_{1}{\frac {(\alpha -1)(\epsilon ^{\kappa -1}-1)\epsilon }{(\kappa -1)(\epsilon -1)}}} この結果より、以下のことがわかる。 圧縮比 ε を大きく(高く)すれば熱効率が大きく向上する。 絞り弁で吸気圧力 p1 を変えることにより平均有効圧力を変えて、負荷に応じた調速を行うことができる(ガソリンエンジンでは空燃比はほぼ一定であり、圧力比 α を調速に用いることはできない)。ただし、これには絞りに伴う損失が大きくなる欠点がある。
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熱量、仕事、熱効率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 06:23 UTC 版)
「ディーゼルサイクル」の記事における「熱量、仕事、熱効率」の解説
上で求めた各点の状態量を用いて、1 サイクルあたりの加熱量、冷却量、仕事、および熱効率、平均有効圧力は下記のように求まる。 シリンダー内空気質量: m = P 1 V 1 R T 1 , R = c p − c v = 287.2 J / ( k g K ) {\displaystyle m={\frac {P_{1}V_{1}}{RT_{1}}},\quad R=c_{p}-c_{v}=287.2{~{\rm {J/(kgK)}}}} 加熱量: Q 1 = m c p ( T 3 − T 2 ) = m c p T 1 ( σ − 1 ) ϵ κ − 1 {\displaystyle Q_{1}=mc_{p}(T_{3}-T_{2})=mc_{p}T_{1}(\sigma -1)\epsilon ^{\kappa -1}} 冷却量: Q 2 = m c v ( T 4 − T 1 ) = m c v T 1 ( σ κ − 1 ) {\displaystyle Q_{2}=mc_{v}(T_{4}-T_{1})=mc_{v}T_{1}(\sigma ^{\kappa }-1)} 仕事: W = Q 1 − Q 2 = m c v T 1 [ κ ( σ − 1 ) ϵ κ − 1 − ( σ κ − 1 ) ] {\displaystyle W=Q_{1}-Q_{2}=mc_{v}T_{1}[\kappa (\sigma -1)\epsilon ^{\kappa -1}-(\sigma ^{\kappa }-1)]} 熱効率: η = 1 − Q 2 Q 1 = 1 − 1 ϵ κ − 1 σ κ − 1 κ ( σ − 1 ) {\displaystyle \eta =1-{\frac {Q_{2}}{Q_{1}}}=1-{\frac {1}{\epsilon ^{\kappa -1}}}{\frac {\sigma ^{\kappa }-1}{\kappa (\sigma -1)}}} 平均有効圧力: p m = W V 1 − V 2 = p 1 κ ( σ − 1 ) ϵ κ − ( σ κ − 1 ) ϵ ( κ − 1 ) ( ϵ − 1 ) {\displaystyle p_{m}={\frac {W}{V_{1}-V_{2}}}=p_{1}{\frac {\kappa (\sigma -1)\epsilon ^{\kappa }-(\sigma ^{\kappa }-1)\epsilon }{(\kappa -1)(\epsilon -1)}}} この結果より、以下のことがわかる。 圧縮比 ε を大きく(高く)すれば熱効率が大きく向上する。 噴射締切比 σ を小さくすれば(1 に近づければ)熱効率が向上する。ただし、これは同じ出力に対して機関の大型化をもたらす。 負荷に応じて平均有効圧力を変えて調速を行うには、(絞り弁で)吸気圧力 p1 を変えるか、または噴射締切比 σ を変えればよい。前者は大きな損失が伴うので、通常は後者を用いる。
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熱量、仕事、熱効率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 06:24 UTC 版)
「サバテサイクル」の記事における「熱量、仕事、熱効率」の解説
上で求めた各点の状態量を用いて、1 サイクルあたりの加熱量、冷却量、仕事、および熱効率、平均有効圧力は下記のように求まる。 シリンダー内空気質量: m = P 1 V 1 R T 1 , R = c p − c v = 287.2 J / ( k g K ) {\displaystyle m={\frac {P_{1}V_{1}}{RT_{1}}},\quad R=c_{p}-c_{v}=287.2{~{\rm {J/(kgK)}}}} 加熱量: Q 1 = m c v ( T 3 − T 2 ) + m c p ( T 4 − T 3 ) = m c v T 1 [ α − 1 + κ α ( σ − 1 ) ] ϵ κ − 1 {\displaystyle Q_{1}=mc_{v}(T_{3}-T_{2})+mc_{p}(T_{4}-T_{3})=mc_{v}T_{1}[\alpha -1+\kappa \alpha (\sigma -1)]\epsilon ^{\kappa -1}} 冷却量: Q 2 = m c v ( T 5 − T 1 ) = m c v T 1 ( α σ κ − 1 ) {\displaystyle Q_{2}=mc_{v}(T_{5}-T_{1})=mc_{v}T_{1}(\alpha \sigma ^{\kappa }-1)} 仕事: W = Q 1 − Q 2 = m c v T 1 { [ α − 1 + κ α ( σ − 1 ) ] ϵ κ − 1 − ( α σ κ − 1 ) } {\displaystyle W=Q_{1}-Q_{2}=mc_{v}T_{1}\{[\alpha -1+\kappa \alpha (\sigma -1)]\epsilon ^{\kappa -1}-(\alpha \sigma ^{\kappa }-1)\}} 熱効率: η = 1 − Q 2 Q 1 = 1 − 1 ϵ κ − 1 ( α σ κ − 1 ) [ α − 1 + κ α ( σ − 1 ) ] {\displaystyle \eta =1-{\frac {Q_{2}}{Q_{1}}}=1-{\frac {1}{\epsilon ^{\kappa -1}}}{\frac {(\alpha \sigma ^{\kappa }-1)}{[\alpha -1+\kappa \alpha (\sigma -1)]}}} 平均有効圧力: p m = W V 1 − V 2 = p 1 [ α − 1 + κ α ( σ − 1 ) ] ϵ κ − ( α σ κ − 1 ) ϵ ( κ − 1 ) ( ϵ − 1 ) {\displaystyle p_{m}={\frac {W}{V_{1}-V_{2}}}=p_{1}{\frac {[\alpha -1+\kappa \alpha (\sigma -1)]\epsilon ^{\kappa }-(\alpha \sigma ^{\kappa }-1)\epsilon }{(\kappa -1)(\epsilon -1)}}} この結果より、以下のことがわかる。 圧縮比 ε を大きく(高く)すれば熱効率が大きく向上する。 このサイクルは、噴射締切比 σ が小さくなれば (1 に近づけば) オットーサイクルに近づき、圧力比 α が小さくなれば (1 に近づけば) ディーゼルサイクルに近づく。 オットーサイクル(σ=1)とディーゼルサイクル(α=1)を比較すると、圧縮比 ε が等しければ、オットーサイクルの方が熱効率が良いが、最高温度 T4 が等しければ、(図 2 で点 3 が左方へ移動する方が平均加熱温度が高くなるので、)ディーゼルサイクルの方が熱効率が良い。実際はディーゼルエンジンの方が圧縮比が格段に高く、最高温度も高いので、理論サイクルの面でもディーゼルエンジンの方が熱効率が良い。
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