熊野工区
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/25 03:45 UTC 版)
熊野工区は新大阪方から4番目の工区で、全長は3,000メートルあり、前田建設工業に発注された。熊野工区においても、291 km 941 m 20地点に全長699.8メートルの熊野斜坑を建設した。熊野斜坑もまた途中まで4分の1勾配で、そこから本坑まで水平となっており、またベルトコンベアや人道、線路などが配置されたことも同様である。 熊野工区においても、底設導坑を先進させる普通工法を採用して掘削した。1972年(昭和47年)6月29日に底設導坑掘削中に湧水量が増大して大量の土砂が流出する事故があり、ボーリングと水抜き坑によって水を抜いて突破した。しかしこうした処置もありトンネル直上部において井戸の水が減少するなどの渇水被害が生じ、井戸の新設や水道の配管などにより対処を迫られた。またトンネル排水はかなりの汚濁度があり、薬品を投入した汚濁処理を行った。熊野工区は平均月進103メートルで、総工費24億3400万円であった。
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