浮き雲
原題: | Du soolst nicht begehren |
製作国: | ドイツ |
製作年: | 1934 |
配給: | 東和商事 |
キャスト(役名) |
Friedel Pisetta フリーデル・ピーゼッタ (Nelly) |
Walter Griep ワルター・グループ (Farmer G\8f\a1\c1rk) |
Paul Klinger パウル・クリンガー (Soldier Lutz) |
Robert Muller(1) ロベルト・ミューラー (The Father) |
Karl Platen カール・プラーテン (The Clergyman) |
Frieda Richard フリーダ・リヒャルト (Old Trud) |
Klaus Pohl クラウス・ポール (Marchant Thomas) |
Paul Schwed (Musician) |
Ruth Eweler ルート・エヴェラー (A young mother) |
解説 |
ドイツ文壇に特異の地位を示しているリヒャルト・シュナイダー・エデンコーベンが自作の小説『血と鋤』を自ら脚色且つ監督した第一回映画作品である。俳優はそれぞれシュナイダー・エデンコーベン自ら抜撰した人達で、「カルメン狂想曲」のフリーデル・ピーゼッタ、新顔のワルター・グループ、パウル・クリンガーが主役を演ずるほか、ロベルト・ミューラー、「黒鯨亭」のカール・プラーテン、「勝利者」のフリーダ・リヒャルト、「モンブランの王者」のクラウス・ポール、目下来朝中で「マヅルカ」に出たルート・エヴェラー等が出演している。撮影は「コスモポリス」のヴェルナー・ボーネ、装置はエリッヒ・ケッテルフート、音楽は「朝やけ」のヘルバート・ヴィントが担当。 |
ストーリー※ストーリーの結末まで記載されていますので、ご注意ください |
野面に立ち込めた朝霧が太陽の光線でサッと射通されると、その時から農夫の一日の生活が始る。ゲルクは馬に引かせた農車で畑への道を急いだ。彼は真面目で愚鈍と思われるほど実直だ。しかし彼には不運がつきまとっといるとこの村の魔女の様な老婆が予言した。彼の従弟ルッツは最近軍隊から帰って来て羊追いをしながらブラブラしていたが、ルッツは都会ずれがしてずるくそのずるさや不誠意が却って意気にあるいは愛嬌に見える男だった。それで一日中こつこつと働いているゲルクよりも父親や村人から愛され親しまれていた。ある日ルッツはゲルクの愛している行商人の娘ネリーを見た。ルッツは愚直な従兄が一心に愛しているのが面白さに女をからかった。するとネリーは長靴をはいて髪を光らしているルッツに好意を示した。ゲルクは青ざめて傍の石ころを握り締めた。やがて夕方になりネリーはゲルクに別れを告げて父の許に帰ろうとしたが途中ルッツに呼び止められた。ルッツは彼女を納屋に連れ込んでふざけ始めた。女の甲高い笑い声が時々納屋から洩れた。仲間の農夫にその事を聞いたゲルクは石ころを握りしめて納屋に近づいた。彼は途中何度もためらったが納屋の前に来て女の淫らな笑い声を聞いた時ゲルクの眼は血走っていた。ゲルクの声に納屋から出て来たルッツは従兄の気勢に忽ちナイフを身構えたが、それより早くゲルクの打ち下ろした石塊はルッツの頭を破っていた。その時納屋にはルッツの取り落とした煙草の火がぱっとついた。火は見る見る風に煽られて焔が納屋をなめかかった。ぼんやり立尽くしているゲルクの傍を駆け抜けてネリーは人々に惨劇を告げた。池のほとりにうづくまっていたゲルクはやがて警官に引き立てられて行った。可愛い甥は殺されまた一人きりの息子が曳かれていくのをゲルクの父親はじっと見送っていた。明日からこの広い野を彼はたった一人で耕すのだ。曲った背を土に屈めて、これが農夫の永遠の掟である如く-- |
浮き雲
原題: | Kauas pilvet karkaavat/Drifting Clouds |
製作国: | フィンランド |
製作年: | 1996 |
配給: | ユーロスペース配給 |
キャスト(役名) |
Kati Outinen カティ・オウティネン (Ilona) |
Kari Vaananen カリ・ヴァーナネン (Lauri) |
Elina Salo エリナ・サロ (Mrs. Sjoholm) |
Sakari Kuosmanen サカリ・クオスマネン (Melartinn) |
Markku Peltola マルク・ペルトラ (Lajunen) |
Matti Onnismaa マッティ・オンニスマー (Forsstrom) |
Matti Pellonpaa マッティ・ペロンパー (Child in the Photograph) |
解説 |
失職した夫婦が苦節の末、希望を見いだすまでを、簡潔ながら豊かなタッチで描いた一編。監督・製作・脚本・編集は、「マッチ工場の少女」「愛しのタチアナ」などのフィンランドの異才、アキ・カウリスマキ。撮影のティモ・サルミネン、美術のマルック・ペティレとユッカ・サルミ、録音のヨウコ・ルッメ、衣裳のトゥーラ・ヒルカモらはカウリスマキ組の常連。出演も、カティ・オウティネン(「マッチ工場の少女」)、カリ・ヴァーナネン(「ラヴィ・ド・ボエーム」)ほかカウリスマキ組の常連。なお、本作は、前作までカウリスマキ作品の顔だったマッティ・ペロンパー(95年死去、本作ではポートレートの写真で特別出演)に捧げられている。97年キネマ旬報外国映画ベスト・テン第3位。 |
ストーリー※ストーリーの結末まで記載されていますので、ご注意ください |
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