民族の要件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 19:55 UTC 版)
民族とは、「自分達は同じグループに属している」という仲間意識を持つ集団を意味する。故に人種のような生物学的分類ではないし、一般に考えられがちな宗教・文化・言語が絶対的な決定要素になる訳でもない。それらは単に共通点が多ければ仲間意識を抱き易く、グループ化(=民族形成)し易いという事に過ぎない。故にイタリア民族の場合も、イタリア地方居住者に多く見られる特徴であるコーカソイド(白人)・イタリア語話者・イタリア文化の理解・イタリア的価値観の保持などが求められる事が多いが、それらも絶対条件という訳ではなく、決定要素となりうるのは周囲の認知と自認と言えるであろう。 フランス第三共和政の首相だったジョルジュ・クレマンソーは、中世の一千年近くのあいだ、南イタリアはアラブ人やイスラム教徒に支配されていたことから、「イタリア人は半分汚い血が入っている」と公言していた。「汚い血」とは「ヨーロッパ人ではない血」のことであり、アラブを指しており、南イタリアは地中海の南にあり、文化的にも北アフリカに近く、肌の色も褐色であることを指している。
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