歴史と代表的な作品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/11 02:02 UTC 版)
「フルート協奏曲」の記事における「歴史と代表的な作品」の解説
バロック時代、フルートは王侯貴族に好まれたこともあって、多くのフルート協奏曲が作られた。なかでもヴィヴァルディの作品のうち標題のついた「海の嵐」、「夜」、「五色鶸(ごしきひわ)」がよく知られている。一方で、 ヨハン・ゼバスティアン・バッハの管弦楽組曲第2番は、名に反して弦楽合奏を伴奏とした事実上のフルート協奏曲であり、今日ではフルート奏者にとって最も重要なレパートリーとなっている。 古典派においては、モーツァルトによる2曲(ただし、2番はオーボエ協奏曲からの編曲)が極めて重要であり、すべてのフルート協奏曲の中で最も演奏機会が多い。また、カール・シュターミッツのト長調はフルート学習者がしばしば演奏するレパートリーとなっている。 ロマン派のフルート協奏曲は、フルート奏者が作曲したものがほとんどであり、その中で現在顧みられるものはほとんどない。フルート奏者以外の手によるものとしてライネッケの作品が比較的演奏される。また、セシル・シャミナードの小協奏曲は単一楽章で規模が小さいこともあり、ピアノ伴奏でコンサートピースとして演奏されることが多い。 近代ではイベールのフルート協奏曲がモーツァルトに並ぶ傑作である。他にハチャトゥリアンの作品もヴァイオリン協奏曲からの編曲であるが演奏機会は多い。 日本人によるものでは尾高尚忠の協奏曲が代表といえる。
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