武蔵野鉄道クハ5855形電車
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武蔵野鉄道クハ5855形電車(むさしのてつどうクハ5855がたでんしゃ)は、西武鉄道の前身事業者である武蔵野鉄道が、1940年(昭和15年)4月[2]に新製した通勤形電車である。
注釈
- ^ 旧武蔵野鉄道が保有した電化路線は架線電圧1,200V仕様であったが、(現)西武鉄道成立後の1950年(昭和25年)7月1日に全線とも架線電圧を1,500Vに昇圧、従来より架線電圧1,500V仕様であった(旧)西武鉄道が保有した電化路線と規格が統一された。
- ^ クハ5856・5857は17,000mm。
- ^ クハ5856・5857は23.0 t。
- ^ クハ5856・5857は座席定員48人。
- ^ クハ5856・5857は2,690mm。
- ^ 本形式が落成した当時の武蔵野鉄道に在籍する車両は、電化開業当初から採用されたゼネラル・エレクトリック (GE) 社製Mコントロールの系譜に属する電空カム軸式の自動進段式制御装置RPC-101を搭載する車両群と、ウェスティングハウス・エレクトリック (WH) 社開発の間接非自動制御(HL制御)装置を搭載するデハ5550形電車・デハ5560形電車に区分され、両者の混用(併結運転)は不可能であったことから、前者を100 - 3000番台に、後者を5000番台にそれぞれ区分して混用防止策とした。
- ^ 合併当初の社名は「西武農業鉄道」であり、現社名への改称は翌1946年(昭和21年)11月15日付で実施された。
- ^ 同改造に伴って車体全幅は2,800mmで統一された。
- ^ 同車は静岡電気鉄道(現・静岡鉄道)が1931年(昭和6年)6月に日本車輌製造において新製した120形電車121を前身とし、1943年(昭和18年)3月に(旧)西武鉄道へ譲渡され、モハ121形121として導入されたのち、電装を解除してクハ1121形1121(初代)と改番、戦後の一斉改番を迎えたものである。クハ5855形・クハ5860形とは車体の諸寸法は異なるものの、前面非貫通構造・dD6D6D1の側面窓配置といった設計は両形式と類似しており、再改番に際して同一形式へ統合されたものであった。なお同車は1956年(昭和31年)10月に電動車化改造を実施してモハ151形161(2代)と改称・改番されたのち、1959年(昭和34年)10月に廃車となり、豊橋鉄道へ譲渡された。
- ^ 旅客用車両以外では、武蔵野鉄道が発注した電気機関車E21形22が1978年(昭和53年)まで在籍しており、同機の廃車をもって社形車両は全廃された。また(旧)西武鉄道が発注した車両群については、1966年(昭和41年)のクモハ151形・クハ1151形電車の形式消滅を最後に全車の淘汰が完了していた。
出典
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- ^ a b 「私鉄車両めぐり(80) 西武鉄道 終」 (1970) p.68
- ^ 「他社へ譲渡された西武鉄道の車両」 (1992) p.219
- ^ a b 「西武所沢車両工場出身の車両たち(譲渡車両の現状)」 (2002) pp.214 - 215
- ^ 「蒲原鉄道 有終のフィナーレ」 (1999) p.78
- ^ 冬鳥越スキーガーデン - 新潟県 加茂市公式ホームページ 2012年9月7日閲覧
- ^ 加茂市の文化財 市指定 歴史資料 新潟県 加茂市公式ホームページ 2012年9月7日
- 1 武蔵野鉄道クハ5855形電車とは
- 2 武蔵野鉄道クハ5855形電車の概要
- 3 主要機器
- 4 車歴
固有名詞の分類
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