松尾製菓
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 07:30 UTC 版)
松尾製菓は、1903年に福岡県田川郡伊田村(現・田川市)で菓子製造業として創業し、1919年に松尾喜四郎を代表に松尾製菓株式会社を設立。松尾家はもともと朝倉郡秋月(現・朝倉市)に暮らしていたが事業失敗を契機に、炭鉱で栄えていた田川に移住、炭鉱労働者相手に砂糖菓子や飴の製造販売を始めた。 1948年に始めたバラ売りキャラメルがヒットし、業容拡大したが、なべ底不況により売上不振となり、2代目社長の松尾喜宣の発案で、モロゾフの協力を得て、子供が買える廉価のチョコレートを開発。1962年にチョコレート部門を設け「チロル」のブランド名で発売を開始する。チョコの中身を水飴にすることで低価格化し、ひと口サイズを3つ山連ねた形で販売し始めた。当初はおいしくないと不評だったが、水飴の研究開発によりヒット商品となった。1973年のオイルショックによる原料高騰で値上げしたところ販売不調となったため、3つ山を1つ山にして価格を10円に戻し、復調した。1991年、ナビスコで修業していた松尾利彦が社長に就任し、販売網の拡大を図った。 2004年にチロルチョコ株式会社を分社したが、2002年の報道によれば当時の同社の売り上げ約50億円の7-8割がチロルチョコの販売によるものとされている。2002年、社員旅行でオーストリアのチロルを訪れた際は、日本へチロルの名を広めた功績に対して現地の州観光局より感謝状が贈呈された。 松尾製菓現代表の松尾利彦は創業者の孫、同じく孫に関美和がいる。
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