東方への拡散
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 14:39 UTC 版)
東方でのギリシア文化の興隆に伴って、ヘレニズム天文学は東方に向かって古代インドまでを覆うようになり、インドではヘレニズム天文学の大きな影響が紀元後すぐに明らかとなった。大地が惑星の天球に覆われているというギリシアの地球球体説はヴァラーハミヒラやブラーマグプタに熱烈に支持され、大地が円盤状であるというインドの長年にわたる宇宙論に取って代わった。古典時代のインド天文学者・インド数学者のアリヤバータ(476年550年)は大地の球状性や惑星の運行を扱った。彼のサンスクリットでの代表作『アーリヤバティーヤ』のうち、「カラクリヤ」(時間の計算)と「ゴラ」(天体)と名付けられた最後の二連は、大地が丸く、その周長は4967ヨージャナ(39968kmに相当) と述べているが、この値は紀元前3世紀エラトステネスの概算値に近い。アリヤバータは天体の見かけ上の回転は実際は大地の回転によるものだとも述べている。『アーリヤバティーヤ』は逆に中世イスラームの学問に影響を与えた。
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