材質による区分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/02/29 05:05 UTC 版)
柳行李 コリヤナギを編んだもの。コリヤナギの枝条を2ないし5時間水に漬け、やわらかくする。これを蓋用、身用に分け、台上で弓竹に張った麻糸の間を1本ずつ枝条の元と先とを交互に並べてその中央部に糸通しをし、左右に編み進める。編むには、指先を用い、上部の枝条を下に、下部の枝条を上にし、両者の間に糸を通す。十字形に編み上げたものは端部を上方に曲げて四隅を縫い合わせ、乾燥し、縁に白、赤または黒の割竹を嵌め、型に製する。全体または所々を籐で締める。高級品はかどに皮、ズックその他を縫いかぶせて堅牢にして、また鞄と同様に皮で結び、錠を掛け提げるものもある。但馬の産が有名。 竹行李 ススダケやハコネメダケといった竹を編んだもの。縁竹には苦竹、孟宗竹を用いる。竹は8月から翌年3月ころまでに刈り取り、細くさき、なまのままで編むか、日乾しまたは陰干しまたは硫黄漂白したものを用いる。網代編みにして製することが多く、舛網代、立網代、蘇鉄網代などの種類がある。柳行李よりは外観が劣り、害虫もつきやすいが、きわめて安価で、比較的丈夫である。竹製品のいち品目として輸出された。 渋張行李(しぶはりこうり) 細く裂いた竹を編んだ表に紙を貼り、柿渋を塗ったもの。裏には模様紙または布その他を貼る。外観はよいが、竹の皮を用いず肉部で編むものもあり、堅牢ではない。
※この「材質による区分」の解説は、「行李」の解説の一部です。
「材質による区分」を含む「行李」の記事については、「行李」の概要を参照ください。
- 材質による区分のページへのリンク