朝霞自衛官殺害事件とは? わかりやすく解説

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朝霞自衛官殺害事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/15 00:33 UTC 版)

朝霞自衛官殺害事件(あさかじえいかんさつがいじけん)とは、1971年昭和46年)8月21日に、東京都練馬区埼玉県朝霞市和光市新座市にまたがる陸上自衛隊朝霞駐屯地警衛任務中の自衛官新左翼によって殺害されたテロ事件である[1]


注釈

  1. ^ a b c 国の字は原文では囗の中央に丶
  2. ^ 米国ゼネラルフーヅ日本法人(現、味の素AGF)から販売されていたインスタントコーヒーの商品名。
  3. ^ 森永乳業から販売されているコーヒー用クリーミングパウダーの商品名。
  4. ^ 暗殺の対象者は他に、田中角栄保利茂本多丕道福田赳夫野坂参三永野重雄小坂徳三郎賀屋興宣三木武夫西村直巳大平正芳美濃部亮吉佐々木良作村松剛林房雄小汀利得木川田一隆加藤一郎 (法学者)の名が挙げられていた[12]
  5. ^ 別の捜査幹部は、「朝日新聞の特定グループだけが、腕章のことを知っていたのですね、記者会見で、さかんに、『盗まれたものがあるはずだ』としつこく質問してきた」と語ったという[13]
  6. ^ 土屋の著書によると、百貨店の配達員に変装して菊井の住所を突き止めたのは、浦和支局長の福井惇であったという[20]
  7. ^ 読売の見出し、「今春退職し日大に入学」は日大では無く、駒澤大学の誤りである。
  8. ^ 菊井のこと。
  9. ^ 川本の著書では、川本は逮捕前、先輩記者に自供するか否認するかを相談した。すると先輩記者は「すべてをフィクションだったと考えろ」と助言、川本は容疑事実を否認し続けたが、N検事のにこやかな恫喝に負けて自供した、としている[54]
  10. ^ 七軒町派出所は日大通り、世田谷区立松沢小学校北門を挟んだ向かい側、スタープラザ南側入り口にあった。
  11. ^ 川本の著書では、菊井が身辺を警戒していたため、川本の自宅で取材をし、そのまま菊井を泊めた、としている[65]
  12. ^ Aは保釈中に結婚、夫と赤ん坊を抱いて出廷していたという[78]
  13. ^ 人命が失われるという重大かつ報道に発展した事件の教訓を踏まえての処置(歩哨がたとえ2等陸士であっても身分証を提示せず無理に営門を通過しようとした場合は将官であっても処分の対象となる。ただし官用車等で送迎される場合を除く)。なお、防衛省のある市ヶ谷駐屯地は営門通過後も常時身分証明書を首から下げていなければならず、パスケースも専用の物が使用される。また、職員の家族のみで入門する場合は防衛省共済組合が発行する組合員証、これに類する物の提示が求められる(所持していない場合は警衛所で面会証を発行してもらい入場する。)

出典

  1. ^ 警備研究会 2017, p. 128.
  2. ^ a b c d 福井惇 1987, p. 9-10.
  3. ^ 「警備の自衛隊員、刺殺される 朝霞駐とん地 過激派赤衛軍が侵入」『読売新聞』、1971年8月23日、東京朝刊、1面。
  4. ^ 「自衛隊員刺殺される 営内に「赤衛軍」のヘル 朝霞駐とん地」『朝日新聞』、1971年8月23日、東京朝刊、1面。
  5. ^ 「警備中の陸士長殺さる 朝霞 現実になった“自衛隊襲撃” 現場に「赤衛軍」ヘル 計画的新過激派の犯行か」『産経新聞』、1971年8月23日、東京朝刊、1面。
  6. ^ a b 福井惇 1987, p. 106.
  7. ^ a b 福井惇 1987, pp. 107–109.
  8. ^ a b c 福井惇 1987, pp. 13–14.
  9. ^ a b c d e f g h 福井惇 1987, pp. 120–123.
  10. ^ a b c 福井惇 1987, pp. 109–114.
  11. ^ a b c d e f 福井惇 1987, pp. 135–137.
  12. ^ a b 「謎の超過激派“赤衛軍”幹部と単独会見! “この秋必ず殺る”彼が明かしたVIP30名の暗殺リスト」『週刊プレイボーイ』集英社、1971年10月19日、24-29頁。
  13. ^ 福井惇 1987, p. 137.
  14. ^ 福井惇 1987, pp. 138–140.
  15. ^ 福井惇 1987, pp. 138–145.
  16. ^ a b 「菊井を追って87日間 埼玉県警 10・21闘争で尾行 世田谷にしぼり聞き込み」『産経新聞』、1971年11月16日、東京夕刊、6面。
  17. ^ 福井惇 1987, pp. 31, 140–145.
  18. ^ 「自衛隊員殺し 全面自供も間近い? 「私がヘル盗んだ」 逮捕の日大生 赤衛軍の実態明かす」『読売新聞』、1971年11月18日、東京朝刊、15面。
  19. ^ a b c 福井惇 1987, pp. 142–144.
  20. ^ 土屋達彦 2013, pp. 269–271.
  21. ^ 「自衛官殺しは日大生 朝霞事件、近く逮捕状 盗まれた腕章持つ 幻のセクト、赤衛軍幹部」『産経新聞』、1971年11月14日、東京朝刊、11面。
  22. ^ 「自衛隊員殺し 有力容疑者浮く 日大生「K」きょう逮捕状」『読売新聞』、1971年11月16日、東京朝刊、14面。
  23. ^ 「日大生に逮捕状 朝霞の自衛官殺害 87日ぶり、強制捜査へ「赤衛軍」解明に手がかり」『朝日新聞』、1971年11月16日、東京朝刊、3面。
  24. ^ 「日大生二人けさ逮捕 自衛隊員殺し20か所一斉手入れ」『読売新聞』、1971年11月16日、東京夕刊、11面。
  25. ^ 「日大生2人を逮捕 数人での犯行か 20ヵ所捜索 ヘルなど押収」『朝日新聞』、1971年11月16日、東京夕刊、9面。
  26. ^ 「朝霞の自衛隊員殺し逮捕 日大生菊井と少年 証拠のビラなど押収」『産経新聞』、1971年11月16日、東京夕刊、1面。
  27. ^ 「人の命は虫ケラ 赤衛軍のカギを握る菊井 一流の革命家気どり 週刊誌に登場“自作自演”」『産経新聞』、1971年11月16日、東京夕刊、7面。
  28. ^ 「赤衛軍の指導者? 自衛隊員殺し 京大助手宅を捜索」『産経新聞』、1971年11月17日、東京朝刊、11面。
  29. ^ 「女子日大生二人も 自衛隊員殺しで逮捕」『読売新聞』、1971年11月19日、東京朝刊、15面。
  30. ^ 「女子学生2人を逮捕 自衛官殺し 菊井と親しい関係」『産経新聞』、1971年11月19日、東京朝刊、11面。
  31. ^ 事件簿40年史 2001, pp. 38–40.
  32. ^ 「自衛官殺人「元隊員」が手引きした 制服で襲撃参加 謀議は帝国ホテルで」『読売新聞』、1971年11月24日、東京朝刊、15面。
  33. ^ 「帝国ホテルで謀議 朝霞の自衛官殺害事件 また1人を逮捕」『朝日新聞』、1971年11月24日、東京朝刊、3面。
  34. ^ 「自衛隊員殺し 元隊員を逮捕 直接の下手人か 今春退職し日大に入学」『読売新聞』、1971年11月25日、東京朝刊、15面。
  35. ^ 「元自衛隊員ら2人逮捕 自衛官殺し 制服で侵入、襲う」『朝日新聞』、1971年11月25日、東京朝刊、3面。
  36. ^ 「凶行は元隊員と少年 自衛隊員殺し 制服姿、車で正門パス」『読売新聞』、1971年11月25日、東京夕刊、11面。
  37. ^ 「さらに元隊員二人 自衛官殺し 制服、制帽の入手役」『読売新聞』、1971年12月1日、東京朝刊、15面。
  38. ^ 「元自衛官が一役 2人逮捕 現職中、制帽を盗む 朝霞の殺害事件」『朝日新聞』、1971年12月1日、東京朝刊、3面。
  39. ^ 「現職自衛官(事件後に退職)が関係 2人逮捕 制服購入、手助け 自動車トランクにひそませ侵入」『産経新聞』、1971年12月1日、東京朝刊、1面。
  40. ^ 福井惇 1987, p. 159.
  41. ^ 「記者二人きょう調べる 自衛官殺し 証拠のヘル焼き捨て?」『読売新聞』、1972年1月8日、東京朝刊、15面。
  42. ^ 「腕章も燃やす 自衛官殺しで週刊誌記者」『読売新聞』、1972年1月9日、東京朝刊、15面。
  43. ^ a b 福井惇 1987, pp. 156–158.
  44. ^ 「2記者きょう取調べ 自衛官殺し 黒幕の京大助手も」『産経新聞』、1972年1月9日、東京朝刊、11面。
  45. ^ 「自衛官殺し、意外な進展 週刊誌記者二人を逮捕 証拠焼き、犯人隠す 凶行直前にも会って取材」『読売新聞』、1972年1月10日、東京朝刊、15面。
  46. ^ 「朝日ジャーナル記者ら逮捕 証拠隠滅の疑い」『朝日新聞』、1972年1月10日、東京朝刊、3面。
  47. ^ 「自衛官殺し 指示?の京大助手手配 証拠隠滅など 週刊誌の2記者逮捕」『産経新聞』、1972年1月10日、東京朝刊、11面。
  48. ^ 福井惇 1987, p. 160.
  49. ^ 「腕章焼却を否認 自衛官殺害事件の川本」『朝日新聞』、1972年1月11日、東京朝刊、3面。
  50. ^ 福井惇 1987, pp. 160–163.
  51. ^ 「知人に頼み腕章焼却 自衛官殺しで川本認める」『読売新聞』、1972年1月19日、東京夕刊、9面。
  52. ^ 「腕章焼却を川本認める 自衛官殺害事件」『朝日新聞』、1972年1月19日、東京朝刊、3面。
  53. ^ 「友人にズボン焼かせた 朝日ジャーナル記者自供 自衛官殺し」『産経新聞』、1972年1月20日、東京朝刊、11面。
  54. ^ 川本三郎 1988, pp. 185–187, 194–195.
  55. ^ 「川本を退社処分」『朝日新聞』、1972年1月20日、東京朝刊、3面。
  56. ^ a b c 福井惇 1987, pp. 174–176.
  57. ^ a b c d e f g h i j k l 福井惇 1987, pp. 18–22.
  58. ^ a b c d 福井惇 1987, pp. 16–17, 33–34.
  59. ^ 福井惇 1987, p. 60.
  60. ^ 福井惇 1987, pp. 62–63.
  61. ^ 福井惇 1987, pp. 64–67.
  62. ^ 福井惇 1987, p. 62.
  63. ^ a b c 福井惇 1987, p. 72.
  64. ^ 「武器はそろった。次は四月蜂起だ 京浜安保共闘の戦術と戦略」『週刊朝日』朝日新聞社、1971年3月5日、16-22頁。
  65. ^ 川本三郎 1988, p. 123.
  66. ^ a b c 福井惇 1987, pp. 91–93.
  67. ^ a b 福井惇 1987, pp. 93–94.
  68. ^ a b 福井惇 1987, pp. 94–95.
  69. ^ 福井惇 1987, pp. 95–96.
  70. ^ a b c 福井惇 1987, pp. 96–98.
  71. ^ 「自衛官殺し黒幕「滝田修」を逮捕 手配10年、川崎で 70年代過激派運動の扇動者」『読売新聞』、1982年8月9日、東京朝刊、1面。
  72. ^ 「滝田修を逮捕 自衛官刺殺事件 潜伏10年、川崎で 支援者グループ追及 埼玉県警」『朝日新聞』、1982年8月9日、東京朝刊、1面。
  73. ^ 「過激派の“教祖”滝田を逮捕 朝霞の自衛隊襲撃に関与 逃亡10年7ヵ月 潜伏の川崎郊外で 犯人隠匿で仲間女性も」『産経新聞』、1982年8月9日、東京朝刊、1面。
  74. ^ 「「滝田」支援者逮捕 出版社の合田 資金に翻訳仕事回す」『読売新聞』、1982年8月29日、東京朝刊、22面。
  75. ^ 「出版社員を逮捕」『朝日新聞』、1982年8月29日、東京朝刊、22面。
  76. ^ 「滝田の支援グループ逮捕 まず合田(出版社社員)福島で 仕事-逃走資金あっ旋 埼玉県警捜査本部」『産経新聞』、1982年8月29日、東京朝刊、21面。
  77. ^ 「滝田逃走を手助け 都立大助手も逮捕」『読売新聞』、1982年9月7日、東京朝刊、23面。
  78. ^ a b c d e f g h i 福井惇 1987, pp. 239–242.
  79. ^ 「一審破棄、減刑判決 自衛官刺殺」『読売新聞』、1977年7月1日、東京朝刊、22面。
  80. ^ 「元日大生の上告棄却 朝霞自衛官殺し」『朝日新聞』、1977年11月9日、東京夕刊、10面。
  81. ^ 「「川本」に有罪判決 自衛官殺しの証拠隠滅 ”取材の自由を逸脱“」『読売新聞』、1972年9月28日、東京朝刊、14面。
  82. ^ 「自衛官殺害「竹本」に懲役5年 浦和地裁判決 ほう助罪と認める」『読売新聞』、1989年3月2日、東京夕刊、15面。
  83. ^ 「自衛官刺殺「朝霞事件」の首謀者・竹本被告が控訴 浦和地検は控訴断念」『読売新聞』、1989年3月17日、東京朝刊、30面。
  84. ^ 「自衛官が刺殺された朝霞事件控訴審 竹本被告、無罪を主張 東京高裁」『読売新聞』、1992年4月21日、東京夕刊、19面。
  85. ^ 「自衛隊員刺殺・朝霞事件の竹本被告が控訴取り下げ」『読売新聞』、1992年7月22日、東京朝刊、30面。
  86. ^ a b 福井惇 1987, pp. 236–239.
  87. ^ 福井惇 1987, pp. 236–237.






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