日本の平面直角座標系の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 22:35 UTC 版)
「平面直角座標系」の記事における「日本の平面直角座標系の特徴」の解説
戦前は、参謀本部陸地測量部の内規として、ガウス・クリューゲル図法とは異なる投影法であるガウス正角二重投影 (Gauss conformal double projection) により平面直角座標系(旧座標系)が形成されていた。 他の国に比べると座標系の数が多い。たとえばドイツの直交座標系(de:Gauß-Krüger-Koordinatensystem)は同じガウス・クリューゲル図法を用いているが、基準経度は3度間隔であり、緯度の高さを考慮しても日本よりも広範囲をカバーしている。 同じ基準経線を持つ座標系が複数存在する(ただしいずれも片方は離島部である)。 通常の平面上の直交座標系は、x 軸が水平方向に右の方向を正の向きにして描かれる右手系であることが普通であるが、日本の平面直角座標系は x 軸が垂直方向に上の方向を正の向きとする左手系となっている。これは、かつて測量時の測角を、真北から時計回りを正にして考え、その上で座標値を求めることにも起因している。 座標値に負の数値が現れないように一定数を加える国が多いが、日本では負の数値をそのまま利用する。 ガウス・クリューゲル図法(ユニバーサル横メルカトル図法を含む)を用いる場合に、南北方向の原点として赤道を用いる例が大陸ヨーロッパ諸国でも多いが、日本では国土近傍のキリのいい緯度に設定している。
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