指導者としてのリスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 08:31 UTC 版)
「フランツ・リスト」の記事における「指導者としてのリスト」の解説
リストは芸術家が演奏以外で巨額の収入を得ることを好まないとして、無料で指導を行った。一方でリストの指導者のツェルニーは、優秀な生徒であっても高額な謝礼の支払いが出来なければ指導を打ち切ったこともあった(ただし、リストには無料で指導した)。リストは、そんなツェルニーに『超絶技巧練習曲』を献呈している。リストは生徒にリストの真似を強要することなく、むしろ真似ることを嫌い、各生徒の個性重視を好み、探求させた。技術面での指導は最小限にとどめ、馴染みやすい言葉や、ウィットに富んだ表現を使うことがしばしばあった(一例としては、『小人の踊り』であやふやなリズムになったときに「ほら!またサラダを混ぜてしまったよ」)。マスタークラスを考案したリストであるが、いくつかの楽曲をそれで教えることを避けた。 人格者としても知られ、「リストの弟子」を偽って演奏するピアニストを家に招き、自分の前でピアノを演奏させ「これで私が教えたことになる」と言ったという逸話も残っている。
※この「指導者としてのリスト」の解説は、「フランツ・リスト」の解説の一部です。
「指導者としてのリスト」を含む「フランツ・リスト」の記事については、「フランツ・リスト」の概要を参照ください。
- 指導者としてのリストのページへのリンク