とくごう‐とうげ〔‐たうげ〕【徳本峠】
徳本峠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 18:57 UTC 版)
長野県松本市の常念山脈南部に、標高約2,140 mの徳本峠(とくごうとうげ)がある。梓川の支流の島々谷川南谷(峠沢)及び黒沢源流部の分水嶺となっている。江戸時代の寛文年間から、島々から徳本峠を越える道は木材の搬出や炭焼きなどの生活を支えるルートであった。弘化年間に徳本峠から上高地へ下った白沢出合に「徳吾の小屋」の牛番小屋があったことが、「徳本峠」の名称の由来の一説とされている。1894年(明治27年)に志賀重昂が徳本峠越えを行った。1895年(明治28年)測量の国土地理院の5万分の1の地形図には徳本峠の名称が記されていた。1923年(大正12年)に上高地温泉株式会社が徳本峠小屋を開業。1927年(昭和2年)に上高地が日本新八景に選定されると、徳本峠越えの上高地へのルートがメインルートとし多くの人に利用された。1933年(昭和8年)に上高地にバスが乗入れられると、徳本峠を利用する人は少なくなった。その後徳本峠小屋は「昔ながらの峠の小さなランプ小屋」として親しまれ、2010年(平成22年)に新館が旧館の隣に新設され、大正時代の旧館は資料館として改修維持されている。その旧館(休憩所)は2011年に国の登録有形文化財に登録された。また、徳本峠は日本郵便から交通困難地の指定を受けているため、地外から当地宛に郵便物を送付することは出来ない。 徳本峠小屋 眺めの良い徳本峠のテント場 徳本峠直下からの穂高連峰の景色 白沢出合から徳本峠までは沢沿いを登る
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