後妻打ちとは? わかりやすく解説

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うわなり‐うち〔うはなり‐〕【後妻打ち】

読み方:うわなりうち

本妻後妻(うわなり)を嫉妬して打ちたたくこと。

「あらあさまし六条御息所(ろくでうのみやすどころ)ほどの御身にて、—の御振る舞ひ」〈謡・葵上

室町時代離縁になった先妻後妻をねたんで、親し女たちと隊を組み後妻の家に行って乱暴を働く風習。相当打ち騒動打ち


後妻打ち

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/06 00:20 UTC 版)

後妻打ち(うわなりうち)とは、日本平安時代から江戸時代にかけて行われた風習のこと。夫がそれまでの妻を離縁して後妻と結婚するとき、先妻が予告した上で後妻の家を襲うというものである。さうどう打相当打[1]あるいは騒動打[2])とも称するが、時代ごとに様式は異なる。


注釈

  1. ^ その背景としては、単なる政子の嫉妬深さだけではなく、伊豆の小土豪に過ぎない北条氏の出である政子は貴種である頼朝の正室としてはあまりに出自が低く、その地位は必ずしも安定したものではなかったためと考えられる。
  2. ^ 『昔々物語』の伝本によっては「さうどう打」(騒動打)ともある[1]

出典

  1. ^ 氏家 2007, p. 17.
  2. ^ 川口 2005, p. 16.
  3. ^ 笹川種郎 編『史料大成 続編 第36』矢野太郎 校訂、内外書籍、1939年(昭和14年)、134頁。doi:10.11501/1207143NDLJP:1207143/79 
  4. ^ a b 氏家 2007, p. 16.
  5. ^ 藤原道長 著「廿五日癸亥水成 - 寛弘九年二月 ― 三月」、立命館出版部 編『御堂関白記 [15]』立命館出版部、1936年(昭和11年)、350頁。doi:10.11501/2591262NDLJP:2591262/194 
  6. ^ 川口 2005, p. 15.
  7. ^ 平康頼『宝物集 (新型袖珍名著文庫 ; 第13)』芳賀矢一 校、富山房、1927年(昭和2年)、65頁。doi:10.11501/1452746NDLJP:1452746/43 
  8. ^ 「十一月小」『吾妻鏡』 第1、与謝野寛 ほか 編纂・校訂、日本古典全集刊行会〈日本古典全集 第1回〉、1927年、95頁。doi:10.11501/1110798NDLJP:1110798/62。"養和2年(1182年)11月10日条「御寵女(亀前)住于伏見冠者広綱飯嶋家也。而此事露顕。御台所殊令憤給。是北条殿室牧御方密密令申之給故也。仍今日、仰牧三郎宗親、破却広綱之宅。頗及恥辱…」"。 
  9. ^ 山本みなみ『史伝 北条義時 武家政権を確立した権力者の実像』小学館、2021年12月23日、83頁。ISBN 978-4-09-388845-5https://www.shogakukan.co.jp/books/093888452022年3月28日閲覧 
  10. ^ 氏家 2007, pp. 14–16.
  11. ^ 清水 2021, p. 141.
  12. ^ 以上引用は、『日本庶民生活史料集成』第八巻所収の『昔々物語』より(390 - 391頁)。ただし原文には濁点がないのでこれを補い、また読みやすさを考え適宜改行した。
  13. ^ 烹雑の記. 前集 / 滝沢觧 編纂 ; 柳々居辰斎 [ほか画]”. wul.waseda.ac.jp. 2024年5月18日閲覧。
  14. ^ 岩瀬醒、喜多武清、歌川豊広「後妻打古図考」『骨董集 [3]』文溪堂、6頁。doi:10.11501/2554345NDLJP:2554345/6 


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