形成の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/01 04:52 UTC 版)
いくつかの例外を除いて、各々の球状星団は非常に年齢が古い(ほぼ宇宙年齢に近い)と考えられている。これはすなわち、星団内の全ての星がほぼ同時に作られたということである。この事実は球状星団のHR図を研究することによって認識されるようになった。これによって初期の恒星進化論の理解が進むことになった。 多くの銀河、特に大質量の楕円銀河には2種類の球状星団の種族が存在するように見える。これらは、年齢は同程度と考えられるが、その金属の存在量が異なっている。これらの種族は一般的には「メタルプア(金属元素が少ない)な星団」/「メタルリッチ(金属元素が多い)な星団」と呼ばれている。こういった種族が存在する理由として多くのシナリオが提案されている。例えば、ガスを豊富に含む銀河の激しい合体とか、矮小銀河の降着とか、一つの銀河の中で複数の段階に分けて星形成が起きたといった説である。銀河系では、メタルプアな星団は銀河ハローに属し、メタルリッチな星団はバルジに存在する。 多くの球状星団は極めて古いが、現在起こっている様々な星形成の事象によって若い球状星団も作られているらしいことがわかっている。これらの事象としては、渦巻銀河同士の合体や矮小銀河の中で起きているスターバーストがあり、静穏な円盤銀河内にもこのような例が見られる。
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