岬にての物語とは? わかりやすく解説

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岬にての物語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/08 07:29 UTC 版)

岬にての物語』(みさきにてのものがたり)は、三島由紀夫短編小説。11歳の夏に母と妹と行った房総半島の鷺浦という海岸での思い出を、一人称「私」によって夢想的に回想し物語られる作品である。この短編を書いている最中、三島は1945年(昭和20年)8月15日の敗戦を迎えた[1][2]。舞台となっている房総半島の避暑地は、三島が1937年(昭和12年)の夏、12歳の時に母と妹と弟と訪れた千葉県夷隅郡興津町大字鵜原(現・勝浦市鵜原)である[3][2][4]


注釈

  1. ^ 初出誌では、「鵜原」となっていたが、単行本収録の際に「鷺浦」に変更された[2]
  2. ^ 川島勝の妻は、三島の妹・美津子と女学校時代の同窓だったという[9]

出典

  1. ^ 「8月の日記から――21日のアリバイ」(読売新聞夕刊 1961年8月21日号)。「八月二十一日のアリバイ」と改題され『私の遍歴時代』(講談社、1964年4月)に収録。31巻 2003, pp. 613–615に所収
  2. ^ a b c d 山中剛史「岬にての物語」(事典 2000, pp. 363–365)
  3. ^ 「第三章」(梓 1996, pp. 48–102)
  4. ^ a b c 「I 青春――恋の破局」(村松 1990, pp. 78–97)
  5. ^ a b 井上隆史「作品目録――昭和21年」(42巻 2005, p. 387)
  6. ^ a b c d e 田中美代子「解題――岬にての物語」(16巻 2002, pp. 750–752)
  7. ^ a b 山中剛史「著書目録――目次」(42巻 2005, pp. 540–561)
  8. ^ a b c 蕗谷虹児氏の少女像」(限定版『岬にての物語』牧羊社、1968年11月)。35巻 2003, p. 250に所収
  9. ^ a b c d e f 川島勝「三島由紀夫の豪華本」(9巻 2001月報)
  10. ^ a b 「跋に代へて(未刊短編集)」(1946年夏に執筆)。26巻 2003, pp. 587–589に所収
  11. ^ 「あとがき」(『三島由紀夫作品集5』新潮社、1954年1月)。28巻 2003, pp. 115–119に所収
  12. ^ 「私の遍歴時代」(東京新聞夕刊 1963年1月10日-5月23日号)。『私の遍歴時代』(講談社、1964年4月)、遍歴 1995, pp. 90–151、32巻 2003, pp. 271–323に所収
  13. ^ 「本の美学」(川島 1996, pp. 171–190)
  14. ^ 渡邊一夫「文芸時評・門前読経」(東京新聞 1946年12月1日号)。事典 2000, p. 364
  15. ^ a b 「第三章 早く来過ぎた遅参者――『盗賊』をめぐって――」(野口 1968, pp. 63–94)
  16. ^ 「II 遍歴時代の作品から――『仮面の告白』以前 3『岬にての物語』、『軽王子と衣通姫』と禁じられたもの」(田坂 1977, pp. 127–144)
  17. ^ a b c d 渡辺広士「解説」(岬・文庫 1978, pp. 325–330)
  18. ^ a b c 売野雅勇「言葉の音楽」(5巻 2001月報)
  19. ^ a b 筒井康隆ダンヌンツィオに夢中」(文學界 1989年1月号)。『ダンヌンツィオに夢中』(中央公論社、1989年7月)、筒井 1999, pp. 15–64に所収




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